情報セキュリティ対策とは?11の具体例とポイントを企業向けに解説

情報セキュリティ対策とは?11の具体例とポイントを企業向けに解説
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aslead編集部
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こんにちは。aslead編集部です。
最新ソフトウェア開発のトレンドから、AI・DXツールの効果的な活用法、企業のITガバナンスの強化、業務効率化やDX化を成功に導くソリューションまで、幅広い記事を提供しています。
企業が直面する課題の解決策として効率的なツールの活用方法を探求し、生産性の向上に繋がる実践的な情報をお届けすることを目指します。

情報セキュリティ対策は、企業にとって重要な課題となっています。サイバー攻撃や情報漏洩のリスクが高まるなか、不正アクセスやサイバー攻撃などの脅威に備え、自社のデータや顧客情報を守るためのセキュリティ対策は不可欠と言っても過言ではないでしょう。

この記事では、情報セキュリティ対策の基本的な考え方、企業が取り組むべき11の具体例とポイントを解説します。
企業の情報資産を守る実践的な対策を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

情報セキュリティ対策とは

情報セキュリティ対策とは

情報セキュリティ対策とは、企業が保有する重要な情報を、インターネット上の様々な脅威やリスクから保護するために行う取り組みです

現代のビジネス環境において、サイバー攻撃は年々高度化しており、適切な対策を取らなければ企業の経済的損失や社会的信用に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

情報セキュリティの具体的な脅威としては、以下のようなものが考えられます。

  • サイバー攻撃やDDoS攻撃、不正アクセス
  • マルウェア、フィッシング
  • 内部からの情報漏洩
  • IT端末の紛失、盗難
  • システムの脆弱性の悪用 
  • 自然災害やシステムの老朽化 など

このようなセキュリティの脅威やリスクを理解し、企業の全体的なセキュリティレベルを向上させることが、被害を最小限に抑えることにつながります。

情報セキュリティ対策のメリット

情報セキュリティ対策のメリット

企業が情報セキュリティ対策を徹底することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 情報漏洩の防止
  • 金銭的な損失や機会損失の防止
  • 社会的信用の維持

特に顧客情報の漏洩は、企業にとって致命的なダメージを与えるリスクがあります。賠償にかかる金銭的なダメージはもちろん、社会的信用が失墜する可能性もゼロではありません

情報セキュリティ対策を徹底することで、このようなリスクを回避し、社会的信用を維持することができます。
業務の停滞やビジネス機会の損失を回避するためにも重要な取り組みです。

情報セキュリティ対策のデメリット

情報セキュリティ対策のデメリット

情報セキュリティ対策には、コストや業務の複雑化などのデメリットも存在します。

具体的には、以下のようなリスクがあるため、適切な対策をとることが重要です。

  • コストの増加
  • 従業員の負担増加
  • 業務の複雑化

企業がウイルス対策ソフトやファイアウォール、多要素認証(MFA)システムを導入する際は、一定の費用が発生します

また、システムの導入によって業務が複雑化し、従業員の負担が増加してしまう可能性もあるでしょう。

企業がセキュリティ対策を実施するには、これらのデメリットを踏まえたうえで、必要な対策を取り入れることが大切です

情報セキュリティ対策の具体例11選【企業向け】

情報セキュリティの脅威が多様化し、企業にとってその対策は必須です。

そこで続いては、情報セキュリティ対策の具体例を11選紹介します。各対策のポイントを押さえ、貴社のセキュリティレベルを高める参考にしてください。

ファイアウォールの導入

ファイアウォールは、外部からの不正アクセスや社内ネットワークからの不正な通信を防ぐためのセキュリティシステムです。

内部ネットワークと外部のインターネットの間に「防火壁」を設けることで、外部の脅威からネットワークを保護します

導入する際には、適切な設定や定期的な更新を行い、最新の脅威にも対応できるように維持管理を行うことが重要です。

ウイルス対策ソフトの導入

ウイルス対策ソフトは、コンピュータウイルスやマルウェアからシステムを守るための基本的な情報セキュリティ対策ツールです。

多くの企業で利用されていますが、ただ導入するだけでなく、定期的なウイルススキャンを実施することを意識しましょう

定期的なソフトウェアのアップデート

システムやソフトウェアに脆弱性があると、サイバー攻撃の標的となりやすくなります。

そのため、定期的にソフトウェアをアップデートし、セキュリティパッチを適用することが非常に重要です。

自動アップデート機能を活用することで、パッチの適用漏れを防ぎ、最新のセキュリティ状態を保つことができます

データの暗号化

機密情報や個人データを外部に送信する際には、暗号化技術を使用して情報を保護しましょう。

万が一データが漏洩した場合でも、暗号化されていれば情報の悪用や改ざんを防ぐことができます

情報セキュリティ対策として用いられる暗号化にはSSL/TLSなどのプロトコルがあり、オンライン取引やメールにも活用されています。

多要素認証(MFA)の導入

多要素認証は、ID・パスワードなどの「知識情報」と、スマートフォンなどの「所持情報」や指紋認証などの「生体情報」を組み合わせて行う認証方法です。

企業の情報セキュリティ対策としては、パスワードに加えて認証コードなどを使用する「2段階認証」や「生体認証」、「ハードウェアトークン」などが一般的に広く用いられています。

万が一パスワードが漏洩した場合でも、不正なログインを防ぐことができるため、セキュリティレベルの強化につながるでしょう

強力なパスワードポリシーの実施

簡単に推測されるパスワードの使用は非常に危険です。

情報セキュリティ対策としては、パスワードの長さや複雑さに関するポリシーを設定し、従業員に徹底させることも重要です。

さらに定期的なパスワード変更を義務付け、長期間同じパスワードを使用し続けるリスクを回避しましょう

アクセス権限の設定

システムやデータへのアクセス権限を適切に設定することで、不要なアクセスを制限し、情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。

特に機密性の高いデータについては、必要最低限の担当者のみアクセスできるように設定することが不可欠です。

アクセス権限の設定は、外部の脅威だけでなく、内部からの漏洩リスクにも対応する効果的な情報セキュリティ対策となります

物理的なセキュリティ対策

企業の情報セキュリティでは、デジタルだけではなく、物理的な対策も必要です。

サーバールームやオフィスへのアクセスを制限し、監視カメラや入室管理システムを導入することで、外部からの侵入による情報漏洩を防止しましょう

特に、サーバーや重要な機密情報が保管されているエリアは、強固なアクセス管理が求められます。

ログの定期的な監査・分析

システムやネットワークのログを定期的に監視・分析することで、不正アクセスやサイバー攻撃の兆候を早期に発見できます。
システム障害が発生した際にも迅速に原因を特定し、適切な対策を講じることができるでしょう。

ログの監視・分析には、自動化ツールを活用するのがおすすめです
人的リソースの負担を軽減しながら、セキュリティレベルを維持できるため、効率的な情報セキュリティ対策を実現できます。

ITデバイス・SaaSの一元管理

シャドーITや削除漏れアカウントは、情報漏洩のリスクを高めます。
情報漏洩を未然に防ぐセキュリティ対策としては、ITデバイスやSaaSアカウントの適切な管理が必要です。

ツールを導入し、シャドーITの自動検知やアカウント管理を徹底することで、適切なセキュリティ状態を保つことができるでしょう。

ジョーシス

株式会社野村総合研究所(NRI)のasleadでは、ITデバイス・SaaS管理の統合管理クラウド「ジョーシス」を提供しています。

ジョーシスは、ITデバイスやSaaSアカウントを一元管理できるだけではなく、シャドーITの自動検知機能やアカウント管理機能が搭載されており、企業のセキュリティレベル向上に役立ちます。

また、入退社業務のアウトソーシングも可能です。
デバイスの購入、キッティングはもちろん、退職者のPCの回収、保管、再キッティングから不要になったPCの廃棄までアウトソースできるため、社内情報システム関連業務の効率化につながります。

プライバシーガバナンスの構築

企業が顧客や取引先のプライバシーを守りつつ、パーソナルデータを適切に活用するためには、プライバシーガバナンスの構築が必要です。

プライバシーガバナンスは、法令遵守やプライバシーポリシーの策定だけでなく、内部体制の整備にも関わる重要な取り組みです。
内部人材だけで構築するのが難しい場合は外部のコンサルティングサービスを活用し、専門的な知見を取り入れながらガバナンスを強化することが、効率的かつ効果的な方法といえます。

プライバシーガバナンスの構築には、ぜひasleadの「プライバシーガバナンス構築支援サービス」をご活用ください。

プライバシーポリシーの改定支援やプライバシー保護組織の設立・運営支援など、様々なコンサルティングを提供しています。

情報セキュリティ対策のポイント

情報セキュリティ対策のポイント

ここからは、企業が情報セキュリティ対策に取り組むうえで、特に意識すべきポイントを4つ紹介します。

情報セキュリティの脅威は日々増加するため、より効果的なセキュリティ体制を早期に構築し、企業の情報資産や社会的信用を守りましょう。

多層防御

ここまでセキュリティ対策の具体例を紹介してきましたが、企業の情報セキュリティは、単一の対策だけで十分というものではありません。

複数のセキュリティ対策を組み合わせる「多層防御」を行うことで、より堅牢なセキュリティ環境を構築できます

例えば、不正アクセスを防止するファイアウォール、ウイルスやマルウェアからの防御を行うウイルス対策ソフト、アクセス認証を強化する多要素認証(MFA)など、各段階での防御を組み合わせるのが多層防御です。

定期的なログの監視・分析を行うとともに、監視カメラや入室管理システムも設置するなど、包括的なセキュリティ対策を実施しましょう。

情報セキュリティ教育

技術的な対策だけでなく、従業員のセキュリティ意識を高めることも不可欠です。

多くのサイバー攻撃は、従業員が誤って不審なリンクをクリックするなどの人的ミスを起点に発生します。

そのため、企業全体で定期的にセキュリティ教育を実施し、従業員が最新の脅威に関する知識を身につけ、適切な対応がとれるようにしましょう

情報セキュリティ教育には、フィッシングメールの見分け方や安全なパスワードの設定方法など具体的で実践的な内容を盛り込むと、より高い効果が期待できます。

定期的なバックアップの実施

万全なセキュリティ対策を講じても、サイバー攻撃やシステム障害により、情報が消失するリスクは常に存在します。
特に、ランサムウェア攻撃などでデータが暗号化された場合、バックアップデータがなければ復旧が困難になります。

企業の情報セキュリティ対策では、定期的に重要なデータのバックアップを行い、オフラインやクラウドストレージに安全に保管することが重要です

バックアップの自動化ツールを導入すると、手間をかけずに確実なデータ保護を行う仕組みを構築できるでしょう。

最新の脅威に関する情報収集

サイバー攻撃の手法は日々進化しています。
新たな脅威に対応するためには、常に最新情報を収集し、それに基づいた対策を更新することが不可欠です。

具体的には、情報窃取マルウェアやフィッシングサイトの情報をセキュリティベンダーから定期的に受け取ったり、専門サイトやコミュニティで最新の動向を確認するのもおすすめです。

収集した情報をもとに、自社のセキュリティポリシーを見直し、必要に応じて対策を強化することがリスクの低減につながります

企業の情報セキュリティ対策の体制構築・運用支援はasleadにご相談ください

企業の情報セキュリティ対策の体制構築・運用支援はasleadにご相談ください

デジタル化・IT化が進む現代において、情報セキュリティ対策は企業の持続可能な成長に欠かせない要素です。

しかし、効果的なセキュリティ体制の構築や、適切なツールの選定・導入には専門的な知識と経験が求められます。
多くの企業が情報セキュリティ対策に関する課題を抱えていますが、社内人材のみでは解決が難しいケースも多いです。

株式会社野村総合研究所(NRI)のasleadでは、企業向けに情報セキュリティ対策をサポートするための包括的なサービスを提供しています。

セキュリティツールの選定・導入支援や、体制構築のコンサルティングなど、各企業のニーズに合わせた最適なソリューションをご提案します。
専任の担当者が、企業の状況に応じてカスタマイズされたサポートを行うため、安心して導入・運用を進めることが可能です。

情報セキュリティの強化は、企業の資産と社会的信用を守るために欠かせないステップです。ぜひasleadにお気軽にご相談ください。