Notionを最大活用するための周辺ツール10選 (API連携で広がる可能性)

Notionを最大活用するための周辺ツール10選 (API連携で広がる可能性)
執筆者
aslead編集部
aslead編集部

こんにちは。aslead編集部です。
最新ソフトウェア開発のトレンドから、AI・DXツールの効果的な活用法、企業のITガバナンスの強化、業務効率化やDX化を成功に導くソリューションまで、幅広い記事を提供しています。
企業が直面する課題の解決策として効率的なツールの活用方法を探求し、生産性の向上に繋がる実践的な情報をお届けすることを目指します。

目次

はじめに

Notion(ノーション)はドキュメント作成からプロジェクト管理までオールインワンで行える人気のプラットフォームです。エンタープライズプランでは外部ツールとのAPI連携が可能になり、他の業務ツールと情報をシームレスにやり取りできます。社内のIT部門やDX推進担当、情シス、現場リーダーの方々にとって、Notionと周辺ツールの連携は業務効率化と情報共有を飛躍的に高める鍵となるでしょう。本記事ではNotion API連携の概要と、活用シーン別に厳選したおすすめ外部ツール10選を紹介します。それぞれのツールとの連携例や得られる業務メリット、連携時の注意点・セキュリティ観点、そして導入を進める上での組織的取り組みについて解説します。ぜひAPI連携の可能性を知り、Notionの活用幅を広げる参考にしてください。

NotionのAPI連携概要とできること

Notion APIとは、Notionと他のアプリケーションをつなぐインターフェースです。外部のアプリからのリクエストをNotion側で受け取り、指示に応じた情報を返す「窓口」のような役割を果たします。これにより、Notionと社内で利用している様々なシステムとの間でデータ連携や自動処理が可能になります。例えば、Googleカレンダーの予定をNotion上に自動表示したり、Notionの更新を検知してSlackへ通知を送るといった、複数ツール間の連携アクションを実現できます。

2021年に公式APIがリリースされて以来、Notionは多数の外部サービスと接続できるようになりました。APIを直接活用して自社向けのカスタム連携を構築することもできますし、ノーコードツールを使えばエンジニアでなくとも比較的簡単に他サービスとの自動連携フローを作成できます。エンタープライズプランではワークスペース管理者が統合を一元管理でき、各種外部ツールとの安全なデータ共有をコントロールできます。Notion API連携により、日々の手作業の自動化、情報の一元管理、リアルタイム通知などさまざまなことが可能となり、業務効率化やコラボレーション強化に大きく寄与します。

API連携で広がる活用シーン:周辺ツールおすすめ10選

API連携を活用すれば、日頃使っている様々な業務ツールとNotionとをつなぎ、情報の流れを一元化できます。ここでは活用シーンに基づく外部ツール10種を紹介します。コミュニケーション、スケジュール管理、データ集計、開発管理、営業管理、業務自動化など幅広いユースケースを網羅し、特定のツールに偏らず選定しました。それぞれ具体的な連携例期待できる業務メリットを解説します。

1. Slack – Notion更新通知で迅速な情報共有

社内チャットツールの代表格であるSlackとは、Notionを連携することで情報伝達のスピードアップが図れます。例えば、Notion上のページやデータベースに更新があった際に自動でSlackへ通知を飛ばすことで、担当チームに即座に変更内容を共有できます。いちいちNotionをチェックしなくても重要な変更を見逃す心配がなくなり、関係者はSlack上でリアルタイムに把握できます。逆にSlackの特定チャンネルでのやりとりやメッセージをNotionに蓄積する連携も可能です。普段の会話で出たアイデアやナレッジをNotionに記録しておけば、散逸しがちなSlack上の情報を組織の資産として残せます。結果としてツール間の行き来が減り(Context Switchingの削減)、情報共有の漏れ防止ナレッジ蓄積の促進につながります。

2. Microsoft Teams – 社内情報を一元化しコラボレーション強化

Microsoft Teamsを使っている組織では、Notionとの連携によってMicrosoft 365環境内での情報一元化を実現できます。Slack連携と同様に、Notion上の更新をTeamsの特定チャンネルに通知したり、掲示板のように扱うことが可能です。例えば、社内ポータルをNotionで構築し、更新内容をTeamsで自動通知すれば、Teamsしか見ない社員にも確実に情報が届きます。またTeams会議での議事録ページをNotionで作成し、リンクをTeamsに共有するといった運用も効果的です。Teamsに集約されがちな日々の会話やファイル共有と、Notionのドキュメントやデータベースを結びつけることで、情報探査の手間削減部署間のコラボレーション活性化が期待できます。

3. Googleカレンダー – スケジュール同期で予定管理効率化

社内のスケジュール管理にGoogleカレンダーを使っている場合、Notionと同期させることで予定確認の効率化につながります。Googleカレンダーの予定をNotionのカレンダービューやデータベースに自動反映すれば、複数のカレンダーを行き来する必要がなくなります。一つの画面で自分やチームの全予定を確認できるため、会議設定やタスク締切の把握がスムーズになります。予定の確認や登録の手間が減り、タスク管理と日程調整を一元化できるため業務効率化にもつながります。例えば会議予約フォームとNotionを連携し、入力された日程を自動でGoogleカレンダーにも登録しつつ、Notion上のプロジェクトページに日時を表示する、といった運用も可能です。時間管理・リソース管理の面でダブルブッキング防止見落とし削減に寄与するでしょう。

4. Gmail – 重要メールをNotionで一元管理

メール(Gmail)とNotionの連携により、散在しがちなやり取りをNotionに集約して管理できます。例えば、Gmailに届いたお客様からの問い合わせ内容をNotionデータベースに自動登録するといった連携が考えられます。これにより、メールボックスに埋もれて対応漏れとなるリスクを低減し、対応状況をチーム全員で可視化できます。営業現場では見積依頼メールをNotion上の商談管理ページに転記する連携を行えば、メールから必要情報を都度コピー&ペーストする手間が省けます。メール対応とドキュメント管理の融合によって、チームでの情報共有スピードと抜け漏れ防止効果が高まります。

5. オンラインフォーム(Googleフォーム/Typeform等) – フォーム回答の自動集計

アンケートや社内申請でGoogleフォームなどオンラインフォームを利用している場合、その回答結果をNotionに自動集計することでデータ活用が進みます。例えばGoogleフォームで収集した顧客アンケート結果を、Notionのデータベースにリアルタイム保存する連携が可能です。Notion上で集計結果を閲覧できるだけでなく、コメント欄でチームメンバーがフィードバックを書き込んだり、特定の属性でフィルタしたりといった分析が簡単に行えます。フォーム回答→集計→共有までを自動化することで、Excelへの手動転記やメール添付の手間が省け、迅速な集計報告意思決定のスピードアップに寄与します。また社内の申請フロー(経費精算や休暇申請など)でも、Forms → Notionでデータベース化すれば、申請内容を一元管理でき承認プロセスの透明性が向上します。現場の声の見える化申請業務の効率化など、フォーム連携は様々な場面で威力を発揮します。

6. GitHub – 開発ワークフローとタスクの連携

エンジニアチームでGitHubを利用している場合、Notionと連携することで開発ワークフローとプロジェクト管理を結び付けられます。NotionのプロジェクトタスクとGitHub上のIssueやPull Request(プルリク)を同期すれば、コードの変更状況とタスク管理を一元化できます。例えば、Notion側で「レビュー待ち」「リリース済み」といったタスクステータスを設定し、対応するPull Requestの状態に応じて自動更新させることが可能です。これにより開発者と非技術メンバー間で状態共有がスムーズになり、Notion上でプロジェクトの進捗をリアルタイムに可視化できます。また、GitHubのリポジトリリンクやコードスニペットをNotionページ内にプレビュー表示する機能もあり、議論したいコード内容をNotionドキュメント内で直接参照できます。Notionをハブにして開発情報を集約することで、チームコラボレーションやスクラム開発の効率が一段と高まるでしょう。

7. Zapier – ノーコードで数千のサービスと連携自動化

Zapier(ザピア)は、プログラミング不要で複数のWebアプリを連携し自動化できる有名なサービスです。NotionとZapierを連携させれば、他のあらゆるアプリとのデータ連携をノーコードで構築できます。例えば「Googleフォームの回答を受信したらNotionのDBに新規ページを作成」「Notionのタスク締切が近づいたらGmailでリマインド送信」など、自由自在なワークフローを組むことが可能です。実際、Zapierは8,000以上のアプリに対応しており(2025年現在)、Notionと組み合わせることで情報連携の可能性が飛躍的に広がります。Zapier経由でSlackやSalesforceなどビジネスで欠かせないツールの情報をNotion上で一元管理する事例も増えています。手作業で行っていたデータ入力・転記を自動化できるため人的ミスを減らし、複数システムにまたがる煩雑なワークフローを効率化できます。ノーコードで誰でも扱えるため現場主導の改善にも向いており、まず最初のAPI連携導入にZapierを試す企業も多いです。

8. Make(旧Integromat) – 柔軟なワークフロー自動化ツール

MakeはZapierと同様にノーコードで複数アプリ間の自動処理が作れる統合ツールで、旧名称Integromatとして知られています。フローチャートのようなUIで細かな条件分岐や繰り返し処理も設定でき、複雑なワークフロー自動化に強みがあります。NotionとMakeを連携すれば、Zapierでは実現が難しい高度なデータ処理や一括操作もノーコードで実装可能です。例えば「毎朝9時にNotionのタスクリストから今日期限のものを抽出し、一覧をSlack/Teamsに送信」「スプレッドシートのデータ変更をトリガーにNotionデータベースを更新」といったシナリオを柔軟に構築できます。実際、多くのNotionユーザーがMakeを使ってGoogleスプレッドシートの内容をNotionに定期反映するといった自動化にも取り組んでいます。Zapierとの大きな違いは、より開発的な細かい設定ができる点で、社内の凝った業務フローや複数システムの連結にも耐えうることです。NotionとMakeの組み合わせにより、ノーコードDXをさらに推進し得る強力な自動化環境を構築できます。

9. Jira – プロジェクト管理ツールとのデータ同期

ソフトウェア開発やプロジェクト管理で使われるAtlassian社のJiraとも、Notionは連携が可能です。Notionの「同期データベース」機能を用いれば、Jira上の課題(イシュー)データをNotionデータベースに取り込んで構造化し、一元管理できます。例えばJiraで管理しているバックログや進行中タスクをNotion側に同期表示させ、非エンジニアの関係者もNotion上で進捗を確認できるようにするといった使い方が考えられます。これにより、開発チームは引き続きJiraで詳細管理を行いながら、ビジネスチームはNotionで全体状況を把握するといった部門間の情報断絶を解消できます。実際にNotion LabsはJiraとの双方向連携を公式対応する予定であるとアナウンスしており、今後ますます統合が進むでしょう。現時点でもZapierやUnito等を使ったJira-Notion同期運用は多く存在し、「Jiraでステータス更新→Notionの進捗表も自動更新」「Notionで入力したアイデアからJiraチケットを自動発行」といった実践がされています。プロジェクト管理データを集約して可視化することで、経営層から現場まで全員が最新状況を把握しやすくなり、プロジェクトの透明性と迅速な意思決定を促します。

10. Salesforce – 顧客データの共有と営業効率化

顧客管理(CRM)の代表格であるSalesforceとも、Notionを連携することで営業活動の効率化と部署間のデータ共有に貢献します。たとえば、新しいリード(見込み顧客)がSalesforceに登録された際に、その情報をNotionの顧客リストページにも自動追加する連携が可能です。営業担当はNotion上で提案書や打ち合わせメモを管理しつつ、最新の顧客ステータスを同じページで確認できます。さらにマーケティング指標や顧客リストなど様々な情報をNotionに一元管理しておけば、関連部署間でデータをシームレスに共有でき、情報管理がスムーズになります。Slack連携と組み合わせれば、重要商談のステージ更新を通知でチームに知らせることも容易です。最近ではWhalesync等のサービスによりSalesforceとNotionのデータベースをリアルタイムに双方向同期することも技術的に可能になってきており、CRMとドキュメントの境界を超えた新しい活用形態が生まれつつあります。営業部門と他部署間の情報共有が円滑になり、顧客対応のスピード向上部署間コラボレーション強化が期待できるでしょう。

API連携導入時の注意点とセキュリティ観点

外部ツールとの連携を進める際には、利便性向上と同時にセキュリティや運用面での注意も必要です。以下に主な観点をまとめます。

  • 信頼できるサービスとのみ連携する: Notion社では公式連携パートナーに対し自社と同等レベルのセキュリティ対策を求めるベンダーリスクマネジメントを実施しています。ユーザー側も社内で利用を許可する外部ツールをきちんと精査し、信頼できるサービスだけに絞って連携させましょう。また、一度導入した連携であっても定期的に見直し、不要になった連携は削除する運用が望ましいです。
  • API権限と認証情報の適切な管理: Notionの統合(Integration)を作成するとAPIトークンが発行されますが、この認証情報の管理には十分注意します。他の人に不用意に共有しないのはもちろん、GitHub等公開リポジトリに誤ってコミットしないよう取り扱いに注意が必要です。また、外部サービスに接続する際は必要最低限の権限スコープで連携させることが基本です(たとえば読み取りだけでよい場合は書き込み権限を与えない設定にする等)。エンタープライズプランではワークスペース管理者のみが統合を追加でき、細かな権限管理(Granular Permissions)が可能なので、社内ルールに沿って権限設定しましょう。
  • データセキュリティとプライバシーへの配慮: 外部サービスにデータを引き渡す以上、そのサービスの利用規約やセキュリティポリシーを確認することも重要です。連携によって社外へ出ていくデータに機密情報や個人情報が含まれる場合、暗号化の有無や保存期間などを把握し、必要に応じて契約上の取り決めや追加の暗号化措置を講じます。Notionは基本的に通信がTLS1.2以上で保護されていますが、外部に渡ったデータは相手先の管理となります。社内の情報分類ポリシーに照らし、機微情報は連携対象に含めないか、連携先サービスとも機密保持契約(NDA)を結ぶなどリスク低減策を検討しましょう。
  • 連携フローの監視とトラブルシューティング: 構築した自動連携が止まっていないか定期的にモニタリングする仕組みも必要です。例えばZapierならエラーログを確認したり、定期的に動作テストを行う運用を取り入れましょう。外部APIやサービス側で不具合や仕様変更が起きた場合、連携フローが停止して業務に影響を及ぼす可能性もあります。そのため、連携後のパフォーマンス監視や問題発生時のトラブル対応ができるスキル(原因の切り分けや暫定措置)が求められます。自社内に詳しい人材がいない場合は、該当ツールのサポート窓口や専門のコンサルティングサービスの力を借りることも検討すると良いでしょう。
  • 外部サービス利用規約・料金の確認: 連携に使用するツール(ZapierやMake等)の利用制限やコストにも留意します。無料プランでは月あたりの実行回数や連携可能な項目数に制限がある場合が多いため、業務で本格利用する際は有料プランへの契約も視野に入れましょう。またGoogleやSlackなど各APIには利用制限(APIコール数の上限など)が定められています。事前に各サービスの開発者向けガイドを参照し、連携実装時の設計ミスで短時間に大量リクエストを送ってしまわないよう注意が必要です。

API活用を推進するための組織的取り組み

新たにNotionと外部ツールの連携活用を社内展開するには、単にツール導入するだけでなく組織としての仕組み作りや取り組みが重要です。以下にポイントを挙げます。

  • 運用ルールの整備: IT部門や情シスを中心に、どの部署がどのデータを連携するか、誰が統合を管理・メンテナンスするかといったルール決めを行います。例えば「連携を追加・変更する際は情シスの承認を必須とする」「APIキーは情シスで一元管理する」「トラブル発生時のエスカレーションフローを定めておく」等、事前に運用ポリシーを定めておくことで安心して活用できます。セキュリティポリシー面でも、外部連携用の専用アカウントを使う、権限は最小限に留めるなどガイドラインを作成し周知しましょう。
  • PoC(概念実証)の実施: いきなり全社展開するのではなく、小さなプロジェクトでPoCを行い効果検証するのがおすすめです。例えば特定部署のワークフローを1つ選び、Notion連携による自動化を試験導入します。PoCにより定量的な効果(作業時間何%削減など)や発生しうる課題を洗い出し、本格導入の判断材料にします。PoC段階で得た知見はルール策定や他部署への展開時にも役立ちます。
  • 段階的なスケール展開: PoC成功後は、効果が高い領域から順に段階的に展開を広げます。まずは手作業が多く DX効果 の分かりやすいバックオフィス業務などに適用し、成功事例を作ります。それを社内で共有し「○○部ではNotionとSlack連携で年間○時間削減」といった実績を示すことで、他部署にも採用を促します。トップダウンだけでなく、現場のアイデアも積極的に取り入れて、小さな連携改善を積み上げましょう。
  • 教育とサポート体制: API連携ツールの使い方や、Notion活用術について社員へのトレーニング機会を設けます。現場リーダーやDX推進担当者が中心となり、ハンズオン研修や勉強会を実施して、ノーコード連携のスキルをチームに浸透させましょう。さらに、社内ヘルプデスクや情シスが問い合わせ対応窓口となり、小さな疑問やトラブルにも答えられるサポート体制を準備しておくと安心です。社内WikiにFAQをまとめたり、ナレッジ共有の場を作るのも有効です。
  • 継続的な改善とメンテナンス: 導入して終わりではなく、定期的に連携フローの見直しや改善提案の場を設けましょう。ユーザー部門からのフィードバックを集め、「もっとこうすると便利になる」という要望を次の改善サイクルに活かします。Notion自体のアップデートや外部ツール側のAPI変更にも追随し、継続的にメンテナンスしていく意識が大切です。社内に連携推進のチームデジタル化支援担当を置くことで、このPDCAを回しやすくなります。

以上のように、組織として環境と意識を整えることで、Notion API連携の効果を最大限に引き出し、定着させることができます。

お問い合わせ・導入支援のご案内

Notionのエンタープライズプラン販売代理店である当社では、Notionと各種ツールのAPI連携による業務効率化をご支援しています。具体的な連携シナリオの相談からPoC設計、運用ルールの策定まで、専門チームが伴走いたします。「自社の業務でどこまで自動化できるか知りたい」「セキュリティ面が不安なのでプロに任せたい」といったご要望がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社のDX推進に向けて、Notionを最大限活用するお手伝いをさせていただきます。