GitHub Copilot Agent Modeで1日でタスク管理を自動化した話——Notion × Cloudflare Workers連携の実践例

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GitHub Copilot Agent Modeを使い、ChatGPTに話しかけるだけでNotionにタスクが登録される仕組みを1日で構築しました。Cloudflare WorkersをProxyとして配置し、TypeScript / Hono / Notion APIで11エンドポイント・76テストを実装。Copilotへの指示を多層構成で管理することで、放置に近い状態でも意図通りの成果物が出てきました。
なぜ作ったのか
毎日タスクが溢れています。
Notion、Todoist、付箋、チャット……どこに何があるかわからなくなる。「あれ、あのタスクどこいった?」という状態が続いていました。
ツールの問題ではないとわかっていました。入力するのが面倒だから、記録しない。記録しないから、忘れる。忘れるから、また溢れる。
そういう構造的な問題でした。
「話しかけるだけでタスクが Notion に入る」状態を作れば、入力のハードルがゼロになるのでは? そう思って作ったのがこのシステムです。
GitHub Copilot Agent Modeで何が変わるのか
通常のCopilotはコード補完ツールですが、Agent ModeはIssueやタスクを渡すと自律的に実装・テスト・修正まで行います。
今回の開発でAgent Modeを使った結果、以下が1日で完成しました。
- 11エンドポイント(タスク・スケジュール・テンプレートのCRUD)
- 76テスト(Unit + Integration)
- TypeScript / Cloudflare Workers / Hono / Notion APIの統合
なぜこれが可能だったのか。Copilotへの指示を多層構成で管理していたからです。
Copilot Agent Modeを使いこなす:多層構成の指示設計
Copilotに「なんとなく作って」と頼むと、どこかでブレが生じます。
今回は指示を以下のように構造化しました。
- アーキテクチャの意思決定を先に記録する:何をどう作るかの前提をCopilotが参照できる形で置く
- 共通指示とタスク別指示を分ける:全体に適用するルールと、今回のIssueに特有の指示を分離する
- 設計と実装の乖離を自動検出する:定義したディレクトリ構造と実際の構造がずれていないかをCIで確認する
この構造があることで、Agent Modeに任せても体感9割は意図通りに動きます。「Copilotを導入したけどうまく使えていない」という場合、多くはこの指示設計側に課題があります。
作ったシステムの構成
アーキテクチャ
ChatGPT(話しかける)
↓
Cloudflare Workers(薄いProxy)
↓
Notion API(タスク・スケジュールDB)
設計の核心:サーバーサイドに知性を入れない
タスク名の整形、期限の推測、優先度の判断はすべてGPTのプロンプトで実現しています。Cloudflare WorkersはNotion APIへの薄いProxyに徹しています。
これにより、GPTが進化すればAPIを変えずにシステム全体が賢くなりえます。
なぜCloudflare Workersを選んだのか
Custom GPT ActionsはHTTPSエンドポイントを必要とします。選択肢を比較した結果:
| 選択肢 | 問題点 |
|---|---|
| AWS Lambda + API Gateway | セットアップが重い、コールドスタートあり |
| Vercel / Next.js | SSR不要なのにフレームワークが大きすぎる |
| Cloudflare Workers | 設定ファイル1つ、デプロイ1コマンド、コールドスタートなし |
薄いProxyに大仰なインフラは不要です。
Notionタスク管理の自動化:具体的な使い方
ChatGPTに「問い合わせ来たから今日中に回答入れといて」と話しかけると:
- GPTがタスク名を「問い合わせ回答を入力する」に整形
- 「今日中に」から期限を当日に設定
- Cloudflare Workers経由でNotionのタスクDBに登録
Notionはダッシュボードとして機能し続けるため、ChatGPTはインプット専用、Notionは確認用、という役割分担がきれいに保てます。
技術スタック
| 項目 | 選定 | 理由 |
|---|---|---|
| 言語 | TypeScript | 型安全 + Workers対応 |
| ランタイム | Cloudflare Workers | コールドスタートなし、無料枠で十分 |
| フレームワーク | Hono | Workers最適化済み、軽量 |
| データストア | Notion API | 人間も直接使えるUIを兼ねる |
| テスト | Vitest + @cloudflare/vitest-pool-workers | Workersランタイム上でテスト実行 |
| 開発支援 | GitHub Copilot(Agent Mode) | 指示の多層構成で自律開発 |
使ってみた感想
入力のハードルが消えました。 移動中でも「あれやっといて」と話しかけるだけ。
「今日何しようか」をChatGPTと相談できるようになりました。 これが意外と大きかったです。
朝、Notionを開いてタスク一覧を眺めても、優先順位が決まらないことがあります。このシステムでは「今日のタスク見せて、どれからやる?」と話しかけるだけで、残タスクの量と重さを踏まえた提案が返ってきます。
タスク管理ツールに「相談相手」の機能が加わった感覚です。雑談気分で今日の段取りが決まる、という体験は思った以上に業務のスタートを楽にしてくれました。
拡張も容易です。 新しいDBを追加してエンドポイントを足すだけで、スケジュール管理や「いつもの週次タスクを一括登録」といった機能も同様の構成で実現できます。
まとめ:Copilot Agent Modeを活かすための設計
今回の経験で改めて感じたのは、GitHub Copilot Agent Modeの価値は「どう任せるかの設計」にあるということです。
- 指示を多層構成で管理する
- アーキテクチャの意思決定を先に記録する
- 設計と実装の乖離を自動検出する
この設計があることで、Copilot Agent Modeは「コードを書いてもらうツール」ではなく「設計の意図を理解して自律的に動くパートナー」になります。
Copilot導入後に「うまく使えていない」という場合は、ツールの問題より指示設計の問題であることが多いです。今回の構成が参考になれば幸いです。
技術スタック: TypeScript / Cloudflare Workers / Hono / Notion API / Custom GPT Actions / Vitest / GitHub Copilot Agent Mode




