金融×IT(Fintech)の現状や事例、DX推進のポイントを解説
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aslead編集部
こんにちは。aslead編集部です。
最新ソフトウェア開発のトレンドから、AI・DXツールの効果的な活用法、企業のITガバナンスの強化、業務効率化やDX化を成功に導くソリューションまで、幅広い記事を提供しています。
企業が直面する課題の解決策として効率的なツールの活用方法を探求し、生産性の向上に繋がる実践的な情報をお届けすることを目指します。
近年、金融業界とIT技術の融合である「Fintech(フィンテック)」は、急速な進化を遂げています。
従来の金融サービスがデジタル化されることで、消費者にとっては利便性が向上し、企業にとっては新たなビジネスチャンスが生まれています。
この記事では、金融×IT(Fintech)の現状や具体的な事例を紹介し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するうえで知っておきたいポイントを解説します。
金融×IT(Fintech)の現状・具体例
金融×IT(Fintech)の発展は、私たちの日常生活や企業活動に大きな影響を与えています。
ここでは、代表的なFintechサービスの現状と具体例を紹介します。
デジタルバンキング
デジタルバンキングは、インターネットやIT技術を用いて、新しい金融サービスを提供する形態です。
銀行免許を保有するチャレンジャーバンク、銀行情報を保有しないネオバンクの2種類があります。
具体例としては、日本の「みんなの銀行」、アメリカの「Chime」やドイツの「N26」が挙げられます。
従来の銀行が提供する店舗でのサービスに対し、デジタルバンキングはネットバンキングと同様に、オンラインでの口座管理、送金、ローン申請などが可能です。
また、24時間365日いつでも銀行サービスを利用できるほか、無利息で後払いサービスを利用できるといったメリットもあります。
キャッシュレス決済
キャッシュレス決済は、現金を使わずに支払いを行う方法です。
クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済などが含まれます。
具体例としては、日本では、「PayPay」や「楽天Pay」「d払い」などのモバイル決済サービスが普及しており、これにより店舗での支払いが迅速かつ便利に行えるようになりました。
さらに、中国の「Alipay」や「WeChat Pay」も国際的に利用されており、観光客にも対応する店舗が増えています。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーは、AIとアルゴリズムを利用して投資や資産運用の提案を行う金融サービスです。
個人投資家は、自分のリスク許容度や投資目標に基づいて、自動的にポートフォリオを管理することができます。
ロボアドバイザーの具体例としては、日本の「THEO」、アメリカの「Betterment」や「Wealthfront」などがあります。
資産運用を自動化できるため、投資初心者が始めやすいのが魅力ですが、手数料は高めのため注意が必要です。
暗号資産(仮想通貨)
暗号資産は、ブロックチェーン技術を基盤としたデジタル通貨で、分散型台帳技術を用いて取引の透明性と安全性を確保しています。
代表的な通貨としては、「ビットコイン(BTC)」「イーサリアム(ETH)」「リップル(XRP)」などが挙げられます。
暗号資産は投資商品としてだけでなく、公共料金の支払いや海外送金など、決済手段としても利用されています。
暗号資産の口座開設ができる暗号資産取引所としては、「Coincheck」「bitFlyer」などが有名です。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、インターネットを通じて多くの人々から小口の資金を集める手法です。
新しいビジネスやプロジェクトの資金調達を目的に行われます。
代表的なプラットフォームとしては、日本の「Makuake」、アメリカの「Kickstarter」や「Indiegogo」などが挙げられます。
創業者やクリエイターの資金調達に利用できるだけではなく、マーケティングやサービスの宣伝にもつながり、市場の反応を確認できるというメリットもあります。
金融業界のIT化が加速する背景
金融業界のIT化が加速する背景としては、以下のようなことが挙げられます。
市場ニーズの変化
2020年から数年にわたって流行した新型コロナウイルス感染症は、非対面接触取引の重要性を多くの人が認識したきっかけとなりました。
これにより、オンラインバンキングやモバイル決済サービスの利用者が急増しています。
利便性の高い金融サービスを体験し、その快適さに慣れた利用者は、金融業界により迅速で高度なデジタルサービスの提供を求めるようになったのです。
IT・デジタル技術の進化
クラウドコンピューティング、人工知能(AI)、機械学習、ブロックチェーンなどのIT・デジタル技術の進化が、金融業界のDXを後押ししています。
これらの技術は、データの分析や処理を高速化し、より柔軟性の高い顧客サービスを可能にします。
特に、ブロックチェーン技術は、取引の透明性とセキュリティを大幅に向上させ、信頼性の高い金融サービスを実現する重要な要素の一つです。
市場競争力の変化
フィンテック企業が革新的なサービスを次々と提供するなか、従来の金融機関はこれまでのような競争優位性を維持することが難しくなってきています。
例えば、モバイル決済やロボアドバイザーなどのサービスは、特に若年層を中心に急速に普及しています。
グローバルな市場で競争力を維持するためには、金融機関もIT化を推進し、最新技術を活用したサービスを提供することが不可欠です。
セキュリティリスクの増大
サイバー攻撃などのセキュリティ脅威が増加し、その手口もますます高度化しています。
金融機関は特に標的にされやすく、セキュリティ対策の強化が急務となっています。
セキュリティ対策には、高度なIT・デジタル技術や監視システムの導入はもちろん、従業員のセキュリティ意識を高めるための教育も重要です。
これにより、金融機関は顧客の信頼を維持し、安全なサービスの提供を実現できます。
2025年の崖
「2025年の崖」とは、日本において、2025年までに大規模なシステム更新が必要とされる状況を指します。
古いシステムを使用したままでは、業務の効率化や新サービスの提供が困難となり、競争力を失う可能性が高まります。
金融業界でも早急にITインフラの刷新を行う必要があるでしょう。
金融業界におけるIT化・DX推進のポイント
金融業界でIT化・DX化をスムーズに進めるには、以下のポイントを押さえておくことをおすすめします。
IT化を推進するDX人材の登用
金融業界のIT化・DX化を成功させるためには、専門的なスキルを持つ人材の登用が不可欠です。
しかし、DX人材の確保は容易ではありません。
自社で採用・教育することはもちろん重要ですが、よりスピーディーなIT化のためには、外部の支援サービスを利用することも検討してはいかがでしょうか。
株式会社野村総合研究所(NRI)のasleadは、金融業界のIT化・DX化を支援するサービスです。生産性向上のためのツール・ソリューションの提供、技術サポートおよび導入支援はもちろん、導入後の運用もサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
データ駆動型の意思決定
金融業界では、経験や勘に頼るのではなく、データに基づいた意思決定が求められます。顧客データ、取引データ、マーケットデータなどを適切に収集・分析し、ビジネス戦略を構築することが重要です。
データ検索・分析、データ可視化においては、Elasticsearch、Kibana、Beats、Logstashなどで構成される「Elastic Stack」が非常に有効です。
大量のデータをリアルタイムで分析し、視覚的にわかりやすく表示できるため、データ駆動型の意思決定を効率化します。
asleadでは、Elastic Stack導入に際する技術サポート、設計・構築サービス、コンサルティングを提供しています。
また、 Elasticsearchを活用したナレッジ検索ソリューション「aslead Search」を展開しており、新たなシステムの構築だけではなく、既存のファイルシステムを活かした提案も可能です。
アジャイル型プロジェクト管理
急速に変化する市場ニーズに対応するためには、アジャイル型のプロジェクト管理手法を取り入れることが重要です。
アジャイルとは、小さなサイクルで継続的に開発や改善を行うことで、柔軟性やスピードを向上させる手法です。
ソフトウェア開発手法の一つですが、近年では開発以外のビジネスシーンにも取り入れられています。
asleadでは、アジャイル型プロジェクト管理ツールである「Jira」を提供しています。
Jiraは、アジャイルチームの利用実績 No.1 のプロジェクト管理ツールで、細かなタスク管理やスケジュール管理にも対応できる柔軟さが評価されています。
プライバシーガバナンスの構築
金融業界のIT化・DX化を進めるうえで、コンプライアンス対応やプライバシー保護の対策は不可欠です。
金融サービスを提供するにあたっては、顧客データの取り扱いに関する法規制を遵守し、信頼性の高いデータ管理体制を構築する必要があります。
asleadでは、金融業界に適した「プライバシーガバナンス構築支援サービス」を提供しています。
プライバシーガバナンスを確立するための包括的なサポートを提供し、安心・安全なデジタル化を実現します。
金融業界のIT化・DX推進はasleadにご相談ください
金融にIT技術を組み合わせたFintechは、私たちの身近にも多数の事例があり、今後ますます発展することが予想されます。
金融業界におけるIT化とDX化は、競争力の維持・向上のために不可欠な要素と言えるでしょう。
しかし、DXの成功には高度な専門知識やスキルが求められ、適切な人材の確保、最新技術の導入、セキュリティ対策の強化など多くの課題が伴います。
asleadは、このような企業の課題に対する包括的な支援を提供し、金融業界のIT化・DX化をサポートします。
データ駆動型の意思決定を支えるツールの提供やアジャイル型プロジェクト管理の導入支援、プライバシーガバナンスの構築まで、asleadはあらゆる側面で企業のDX推進が可能です。
金融業界の未来を切り拓くために、IT化・DX化の推進はぜひasleadにご相談ください。