Notion AIを活用したQ&Aとは?社内ナレッジを瞬時に回答する「社内専用AI」の作り方と活用術を紹介

Notion AIを活用したQ&Aとは?社内ナレッジを瞬時に回答する「社内専用AI」の作り方と活用術を紹介
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aslead編集部
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こんにちは。aslead編集部です。
最新ソフトウェア開発のトレンドから、AI・DXツールの効果的な活用法、企業のITガバナンスの強化、業務効率化やDX化を成功に導くソリューションまで、幅広い記事を提供しています。
企業が直面する課題の解決策として効率的なツールの活用方法を探求し、生産性の向上に繋がる実践的な情報をお届けすることを目指します。

社内マニュアルや業務ルール、過去の資料が分散して保管され、「会議で必要な資料がどこにあるかわからない」「前任者が残したはずの引き継ぎ資料が見当たらない」「同じ質問への対応に時間を取られている」といった課題を抱える企業も多いのではないでしょうか。

Notion AIをQ&Aに活用すれば、Notion上の情報を横断的に参照し、まるで社内専用のAIに聞くような感覚で疑問を解消できます。

この記事では、Notion AIを活用したQ&Aの仕組みや特徴、導入ステップなどを整理しながら、社内専用AIの作り方と活用術を分かりやすく紹介します。

目次

Notion AIを活用したQ&Aの主要機能とメリット

Notion-AI-QAの主要機能とメリット

Notion AIを活用すれば、単なるチャットボットや検索機能ではなく、社内ナレッジ共有を効率化できます。

まずは、Notion AIを活用したQ&Aの主な機能と、活用するメリットを見ていきましょう。

AIがワークスペース全体から情報を探して回答してくれる

**Notion AIの最大の特徴は、ワークスペース全体を横断的に参照し、質問に応じて適切な回答を生成する点です。**業務マニュアル、議事録、社内ルール、FAQなど、複数のページに情報が分散されている場合でも、AIがすべての内容を理解したうえで回答をまとめます。

従来のExcelやConfluenceの検索は、基本的に入力したキーワード(文字列)にマッチする箇所しか拾えません。そのため、情報が存在していても、言い回しや表記ゆれが原因で検索にヒットしないことが多くあります。

一方Notion AIは、キーワードそのものを探すだけでなく、質問の意図に近い情報を意味ベースで拾い上げる(抽出する)ため、精度が高くなります。Notion AIは、キーワード一致だけでなく文脈も考慮して情報を抽出し、要点を整理した回答を提示するするため、情報を読み解く時間も短縮でき、業務効率化に大きく貢献します。

回答のソース(引用元)を確認できる

Notion AI は、生成された回答とあわせて、その根拠となるドキュメントをリンク付きで表示します。

どのページの情報をもとに回答が作られたのかが一目で分かるため、「本当に正しい情報なのか」を確認しながら利用できるのもメリットです。

AIによる回答は便利な反面、情報の正確性に不安を感じるケースもあります。

Notion AIなら、必要に応じて引用元ページを開き、詳細や前後の文脈を確認できるため、実務でも安心して使いやすいでしょう。

さらに、Notion Q&Aで参照するデータベースに「承認済」のフラグを設定しておけば、承認済の情報のみを回答生成の対象にすることもできます。これにより、未確定や古い情報が混ざるリスクを減らし、より安心して運用できます。

既存の権限管理を継承可能

Notion AIは、ワークスペースで設定されている既存の権限管理をそのまま引き継いで利用できます。

質問したユーザーが閲覧権限を持つページのみを参照して回答を生成するため、機密情報が意図せず共有される心配がありません。

部署ごと・役職ごとなど、複数の権限が設定されている場合でも、そのルールを変更せずに導入できる点はNotion AI の大きなメリットです。

情報セキュリティを確保しながら活用できるため、全社的なナレッジ活用基盤としても導入しやすい仕組みといえます。

Notion AIと他の生成AIツール(ChatGPTなど)との違い

Notion-AI-QAと他のAIツール(ChatGPTなど)との違い

AIツールと聞くと、ChatGPTやGeminiといった生成AIを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。これらのツールは自然な文章生成やアイデア出しに優れており、個人利用からビジネスまで幅広く活用されています。

しかし、社内マニュアルや業務ルール、過去の議事録など、自社のナレッジを正確に参照した回答を求めるQ&Aへの活用ケースでは、Notion AIのほうが適していることも少なくありません。

Notion AIも裏側では生成AI(Chat GPT、Gemini、Claudeなどの言語モデル)を活用していますが、Notion AIを活用するメリットを3つの観点から解説します。

社内ナレッジを参照して回答を生成してくれる

ChatGPTなどの一般的な生成AIは、インターネット上の公開情報や学習データをもとに回答を生成します。

そのため、一般論や汎用的な知識には強い一方で、社内独自のルールや過去の意思決定内容については回答できません。もし社内の情報をベースにしたい場合は、生成AIに情報をアップロードする必要があります。

一方、Notion AI Q&Aは、外部の知識だけなくNotionワークスペース内の情報も参照して回答を生成します。

社内規程、福利厚生のルール、プロジェクト資料、議事録などが整理されていれば、「リフレッシュ休暇の申請方法は?」「先月の会議で決まった対応方針は?」といった質問にも、自社の状況に即した回答を得ることが可能です。

別タブやアプリを開く必要がない

Notion AIは、Notionに標準搭載された機能の一部として利用できます。

そのため、質問のたびに別のブラウザタブを開いたり、外部のAIサービスやアプリを起動したりする必要がありません。

業務中にNotionで資料を確認しながら、その場で質問を投げかけられるため、作業の流れを中断せずにシームレスな情報収集が可能です。

コストパフォーマンスが高い

社内専用AIを作るとなれば、RAG(検索拡張生成)システムの開発や外部ベンダーへの委託が必要になり、初期費用や運用コストが高額になりがちです。

さらに、保守や改善にも継続的な工数が発生します。

Notion AIを利用すれば、すでに使用しているNotionの環境を活かしたまま、高度なAI機能の導入が可能です。

新たな開発を行う必要がなく、短期間かつ低コストで社内専用AIを実現できる点は、他の生成AIにはない強みといえるでしょう。

料金は月額制(年払いにも対応)で、コストの見通しを立てやすい点も企業利用に向いています。

無料プランでも一部のAI機能を試せるため、操作性や効果を確認したうえで本格導入を検討できるのも安心材料です。

Notion AI Q&A無料トライアルのお申込みはこちら

Notion AIの料金プランと導入ステップ

Notion-AI-QAの料金プランと導入ステップ

Notion AIは、Notionの有料プランに付随するAI機能として提供されています。

【Notionの料金プラン】

  フリー プラス ビジネス エンタープライズ
月額料金(年払い) 0円 1,650円/人 3,150円/人 問い合わせ
Notion AI 制限あり 制限あり 無制限 無制限

個人や小規模チームでまず試すならフリー/プラス、チーム運用でセキュリティや権限要件が出てくる場合はビジネスが目安です(例:SAML SSO、データベース権限の詳細設定など)。

社内ナレッジを横断的に参照して本格的に業務へ活用する段階では、全社展開や統制が要件になるケースも多いため、エンタープライズプランを検討しましょう(例:SCIM によるユーザー管理、監査ログ、高度なセキュリティ設定など)。

エンタープライズプランの料金に関するお問い合わせはこちら

Notion AIを導入してQ&Aに活用する基本的なステップは、次の通りです。

①環境準備

まずは、社内ナレッジを安全に扱うための環境整備を始めましょう。

特に重要なのが、ページごとの「権限設定」です。

Notion AIは、質問を行ったユーザーが閲覧権限を持つページのみを参照して回答を生成します。

そのため、機密情報や限定公開すべき資料が誤って全社員に公開されていないか、部署単位でのアクセス制限が適切に設定されているかを事前に確認しておくと安心です。

②ページ集約

次に、社内に点在しているナレッジをNotionのページに集約します。

全社共通のWikiと、部署ごとのWikiを分けて作成し、ページ構成や命名ルールを統一しておくと、AIが情報を理解しやすくなるでしょう。

また、PDFや外部Webページを埋め込むだけでは、AIが内容を正しく読み取れない場合があります。

重要なルールや手順、結論部分については、ページ内にテキストとして明示的に記載し、回答精度の向上につなげるのがポイントです。

③Q&Aデータベースの整備

過去の問い合わせや社内FAQをもとに、Q&Aを蓄積するデータベースを用意します。運用のポイントは、「いまも正式な回答として使えるか」を判別できるように、有効/要更新などのフラグ(ステータス)を持たせておくことです。

さらに、ページ上にプロンプト付きのボタン(生成AIブロック)を配置しておくと、質問が来たときの対応を効率化できます。たとえば、質問文をページタイトルや所定の項目に入れて生成AIブロックボタンを押すだけで、Q&Aデータベースに加えてNotion内の関連情報やWebの情報も参照しながら、回答案を自動生成できるため、一次回答の作成スピードと品質を両立しやすくなります。

④テスト運用

Notion AIを導入する環境が整ったら、いきなり全社展開するのではなく、特定の部署やチームでテスト運用を行うのがおすすめです。

実際にNotion AIに質問を投げかけながら、回答の精度や、プロンプトの書き方による違いを確認していきます。

テスト運用を通じて効果的な質問例や運用ルールを整理しておくと、本格導入後の混乱を防ぎ、社内に定着させやすくなるでしょう。

Notion AIを活用したQ&Aで回答精度を高めるコツ【活用術】

Notion-AI-QAで回答精度を高めるコツ【活用術】

Notion AIを活用してQ&Aを導入したものの、「思っていたほど精度が高くない」「欲しい答えと少しズレている」と感じてしまうケースもあります。しかし、実際にはNotion AIの性能そのものではなく、質問の仕方や社内ナレッジの整理方法に原因がある場合が多いです。

Notion AIは、プロンプト(質問文)と、Notion上に蓄積された情報をもとに回答を生成します。

そのため、AIによる回答精度を高めるためには、AIが内容を正しく理解し、必要な情報にスムーズにアクセスできる状態にすることが重要です。

ここでは、Notion AIで回答精度を高めるための、具体的な活用術を紹介します。

プロンプトの入力ルールを定める

Notion AI は、難しいプロンプトを作り込む必要はありません。Notion AI の良さは、普段どおりの自然な日本語で質問できることです。

一方で、AI の回答精度は質問文の内容によって大きく変わります。「これはどうなっていますか」「教えてください」のように抽象的だと、AI が意図を正確に読み取れず、一般的な回答になりがちです。

そのため、社内でNotion AIを活用する際は、

  • 対象となる制度や業務名
  • 知りたい内容(手順・条件・期限など)
  • 該当する期間や前提条件

などをできるだけ具体的にプロンプトに含めることをおすすめします。

例えば、「休暇について教えてください」ではなく、「リフレッシュ休暇の申請手順と申請期限を教えてください」といった形にするだけでも、回答の精度は大きく向上します。

また、Notion AIには、よく使う質問文を保存できるテンプレート機能が用意されています。

よくある社内問い合わせをテンプレート化しておけば、AIに不慣れな社員でも精度の高い質問ができるようになるでしょう。

社内ナレッジをAIが読み取りやすい形式で保存する

AIに参照してもらいたい情報は、読み取りやすい形式で保存しておくことも大切なポイントです。Notionは、データベースで情報を管理できるため、情報の構造化(分類・タグ付け・命名の統一)を進めやすく、AIが必要な情報にたどり着きやすい状態を作りやすいのが特徴です。そのため、Notionで作成したデータベースに情報を蓄積していくことは、有効な進め方の1つです。

また、データベース同士を連携して「制度」「手順」「申請書式」「担当部署」「よくある質問」などを紐づけておくと、関連情報がまとまって辿れる状態になります。結果として、AIが参照先を特定しやすくなり、社内検索でも必要な情報を見つけやすくなります。

一方で、NotionではPDFや画像、Webページ、スライド資料などを埋め込むことができますが、Notion AIは埋め込みファイル内の内容を直接読み取れない場合があります。

そのため、重要なルールや手順、結論部分については、埋め込みだけに頼らず、ページ内にテキス提示しておくとスムーズです。

さらに、ページタイトルの付け方も回答精度に影響します。

「無題」や内容が分かりにくいタイトルのままでは、AIがページの主旨を把握しにくくなります。

AIが適切なページを参照できるように、「〇〇規程」「○○申請フロー」「〇〇会議 議事録(2024年◯月)」など、内容がひと目で分かるタイトルを付けましょう。

古い情報は「アーカイブ」する

Notion AIに、常に正しい回答を生成させるためには、情報の鮮度を保つことも意識してください。

すでに使われていないルールや、改定前の資料が残っていると、AIが古い情報をもとに回答してしまう可能性があります。

一方で、古い情報を完全に削除してしまうと、「過去の経緯や意思決定の背景が分からなくなる」といった問題が生じる可能性もあります。

不要になったナレッジは「アーカイブ」に設定し、AIの参照対象から外したうえで、必要に応じて確認する運用がおすすめです。

Notion AIをQ&A活用に導入する際の注意点

Notion-AI-QAを導入する際の注意点

Notion AIは、社内ナレッジを活用した問い合わせ対応や情報検索を効率化できる強力なツールです。

しかし、導入そのものを目的にしてしまうと、十分な効果を得られないケースもあります。

業務効率化や生産性向上を実現するためには、運用ルールや体制づくりまで含めて設計することが重要です。

続いては、Notion AIをQ&Aに導入する際の注意点や意識したいポイントを紹介します。

ガバナンスの維持を心がける

Notion AIを導入する際、特に注意したいポイントの一つがガバナンス体制の構築です。

Notion AIは、既存のNotionワークスペースに設定されている閲覧権限を引き継いで回答を生成します。そのため、権限管理が適切に行われていなければ、機密情報が露出しやすくなる点に注意しましょう。

特に社員数が多い企業や、部署ごとに扱う情報の機密性が大きく異なる組織では、ページ単位・データベース単位での権限設定をあらためて見直しておくことが重要です。

また、万が一不適切な利用や情報の引き出しが発生した場合でも、監査ログを管理する体制を整えておくことで、迅速な対応が可能となり、リスクを最小限に抑えられます。

社内の教育体制を整える

Notion AIを導入しても、使いこなせる社員が一部に限られてしまうと、組織全体としての生産性向上は期待できません。特に、AIツールに不慣れな社員に対しては、事前の教育や導入後のサポートが重要になるでしょう。

教育が不十分なまま導入すると、「どう使えばいいかわからない」「回答が思った通りに出ない」といった理由から、情シスや管理部門への問い合わせが集中し、かえって業務負荷が増えてしまう可能性もあります。

組織全体にスムーズに浸透させるには、Notionに備わっているプロンプトテンプレート機能を活用し、ボタン操作だけで質問できる環境を整えるのがおすすめです。

また、導入前後に簡単な勉強会や説明会を実施し、よくある質問例や効果的な質問の書き方をまとめた社内マニュアルを用意しておくと、利用のハードルを下げることができます。

全社員が一定レベルでAIを活用できるようになれば、Notion AIの費用対効果(ROI)も高まり、導入の価値を最大限に引き出せるでしょう。

ただし、こうした“定着”はツールの導入だけで自動的に実現するものではありません。権限設計、情報設計、運用ルール、教育コンテンツの整備を一体で進めてはじめて、現場に根づきます。

Notionの公式代理店、株式会社野村総合研究所(NRI)のaslead事業部では、NRIが培ってきたシステム開発・運用管理の知見を活かし、企業へのNotion導入から導入後までを一貫してサポートします。

「自社に合う進め方を短期間で固めたい」「情シス/管理部門の負荷を増やさずに全社展開したい」といった課題がある場合は、状況を伺ったうえで最適な進め方をご提案します。まずはお気軽にお問い合わせください。

Notion AIをQ&Aに活用して社内ナレッジ共有の効率化を実現しよう

Notion AIをQ&Aに活用すれば、社内に蓄積されたドキュメントやルールをもとに、独自の社内専用AIを低コストで作ることが可能です。

検索に時間がかかっていた社内ナレッジも、質問するだけで即座に確認できるようになるため、情報共有のスピードと正確性が大きく向上します。

その結果、本来注力すべき戦略的な業務や改善活動に、より多くの時間を割けるようになるでしょう。

Notionの導入相談は、公式代理店NRI asleadへ

Notionの導入準備や社内への浸透、機密情報を守るためのガバナンス体制づくりについて、何から着手すべきか分からないと感じる方も少なくありません。

株式会社野村総合研究所(NRI)aslead事業部は、Notionの公式代理店として、NRIが培ってきたシステム開発・運用管理の知見を活かし、企業へのNotion導入から運用定着までを一貫してサポートします。

無料トライアルのお申込み、スモールスタートでの検証や活用ロードマップの策定など、お気軽にこちらまでご相談ください。