【2024年最新版】DevOpsツールを比較!アジャイル開発との違いも解説

【2024年最新版】DevOpsツールを比較!アジャイル開発との違いも解説
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aslead編集部
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こんにちは。aslead編集部です。
最新ソフトウェア開発のトレンドから、AI・DXツールの効果的な活用法、企業のITガバナンスの強化、業務効率化やDX化を成功に導くソリューションまで、幅広い記事を提供しています。
企業が直面する課題の解決策として効率的なツールの活用方法を探求し、生産性の向上に繋がる実践的な情報をお届けすることを目指します。

近年、DevOpsはソフトウェア開発の現場で急速に浸透し、開発スピードの向上と品質の維持を両立させるために、数多くのDevOpsツールが登場しています。

この記事では、2024年最新版のDevOpsツールを比較し、それぞれの利点や用途をわかりやすく解説します。混同されがちなアジャイル開発との違いにも触れ、両者を使い分けるためのポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次

DevOpsとは

DevOpsとは

DevOpsは、「Development(開発)」と「Operations(運用)」を組み合わせた造語です。

開発チームと運用チームが密に協力し合うことで、より迅速かつ高品質なソフトウェアをリリースし、市場競争力を高めることを目的としています

DevOpsの導入により、開発から運用までのプロセスがシームレスになり、開発スピードの向上やエラーの早期発見による品質の確保が期待できます。

DevOpsのライフサイクル

DevOpsのライフサイクル

DevOpsのライフサイクルは、一般的に「要件定義」→「設計」→「実装(開発)」→「テスト」→「リリース(デプロイ)」という流れで進行します

開発チームと運用チームが連携することで、ユーザーの要望を素早く反映することができ、プロダクトやサービスの品質を高めることにつながります。

DevOpsの実現には適切なツールの導入が不可欠です。
例えば、テスト工程では自動化ツールを活用することで、エラーを早期に検出してリリース前に修正できます。

また、チーム内の情報共有や進捗状況の把握には、プロジェクト管理ツールが有効です。
プロジェクト管理を容易にすることで、コミュニケーション不足による人的ミスや、バグや不具合が発見されないままリリースされてしまうリスクを防ぐことにつながります。

DevOpsとアジャイル開発の違い

DevOpsとアジャイル開発の違い

DevOpsとアジャイル開発は混同されがちですが、その意味は異なります。

アジャイル開発は、計画から実装、テストまでの開発サイクルを小さな単位で繰り返し、迅速にリリースを行うソフトウェア手法の一つです。
短い開発サイクル(スプリント)を繰り返しながら、プロダクトを段階的に完成させていきます。

開発サイクルを縮小することで、開発途中の要件変更に対して柔軟に対応しやすくなり、顧客のニーズや市場の変化を素早く反映できるようになります。
その結果、高品質でユーザーの期待に応えるプロダクトをいち早くリリースすることができるのです。

一方で、DevOpsは開発チームと運用チームが協力して作業を進めることを強調する考え方です。
アジャイル開発が開発手法そのものに焦点を当てているのに対し、DevOpsはチーム間の協力やプロセス全体の最適化に焦点を当てています。

アジャイル開発の成功にはDevOpsの実践が不可欠であり、DevOpsとアジャイル開発には相互補完的な関係があると言えます。

DevOpsとDevSecOpsの違い

DevOpsとDevSecOpsの違い

DevSecOpsとは、DevOpsライフサイクルに「Security(セキュリティ)」を組み合わせたアプローチです。
要件定義からリリース(デプロイ)までの各開発工程にセキュリティチェックを導入するのが基本の流れです。

セキュリティリスクが増加する現代では、DevOpsだけではなく、DevSecOpsの重要性が増しています。
セキュリティ対策を強化しつつ、DevOpsの迅速な開発スピードを維持するためには、セキュリティツールの導入が鍵となるでしょう。

DevOpsツールはどれがおすすめ?フェーズごとに比較!

DevOpsツールはどれがおすすめ?フェーズごとに比較!

DevOpsを実現するためには、適切なツールの導入が必要です。
ソフトウェア現場向けに数多くのDevOpsツールが登場しているため、それぞれを比較したうえで、自社に合ったものを選定しましょう。

ここでは、おすすめのDevOps関連ツールを開発フェーズごとに紹介します。

Git管理ツール

Git管理ツールは、ソースコードのバージョン管理や共同開発を効率化するためのツールです。
まずは、DevOpsにおすすめのGit管理ツールを3つ紹介します。

GitLab

GitLab

GitLab」は、ソースコード管理、CI/CD、課題管理など、DevOpsの実現に必要な機能を一元化した統合開発プラットフォームです。

セキュリティ機能が充実しており、コンテナスキャニングや依存関係スキャニング、ライセンスコンプライアンスなどの自動化ツールもオールインワンで提供しています。
世界で10万社を超える企業に導入されている信頼性の高いDevOpsツールです。

GitHub

GitHubは、CI/CDやテスト、プロジェクト管理などを自動化できるソフトウェア開発現場向けプラットフォームです。

世界最大級の開発者コミュニティという側面もあり、GitHub上にソースコードをホスティングすることで数百万人もの開発者と一緒にコードのレビューを行うことができます。

Bitbucket

Bitbucketは、JiraやTrelloと高い統合性を持つGitベースのコードホスティングツールです。

自動化されたテスト機能を備えており、高品質なコードの構築を支援します。
また、アトラシアン製品との連携に優れているため、Jiraユーザーは特に使いやすいDevOpsツールです。

CI/CDツール

CI/CDツールは、ソフトウェアのビルド、テスト、デプロイを自動化し、DevOpsの継続的な開発サイクルを支援するツールです。
続いては、DevOpsにおすすめのCI/CDツールを5つ紹介します。

GitLab Runner

GitLab Runner

GitLab Runner」はビルド、テスト、リリース、またはデプロイを自動化するオープンソースです。

GitLabのCI/CD機能と組み合わせて、ジョブを実行します。ジョブの実行結果はGitLabの画面上から確認することが可能です。

Jenkins

Jenkins

Jenkins」は、ビルド、テスト、デプロイに関連した様々なタスクを自動化するオープンソースの自動化サーバです。

1,790以上のプラグインに対応しており、柔軟な拡張性に優れています。Git管理ツールのGitLabやBitbucketとの連携も可能で、さまざまな環境に対応できるのが魅力です。

AWS CodePipeline

AWS CodePipelineは、AWSが提供するフルマネージドのCI/CDサービスです。

クラウド上でアプリケーションを自動的にビルド、テスト、デプロイできるため、AWS環境での開発に最適です。
また、他のAWSサービスとスムーズに統合できる点もメリットです。

CircleCI

CircleCIは、SaaS型のCI/CDツールです。

環境構築や運用コストが低い点がメリットですが、ビルドのリアルタイム実行が制限されるなどのデメリットもあり、使用シーンに応じた選択が重要です。

Bitbucket Cloud

Git管理ツールとして紹介したBitbucket Cloudは、Pipelinesという組み込みCI/CDツールを提供しています。

ビルド、テスト、デプロイを実行でき、高速なフィードバックによりDevOpsプロセス全体を効率化します。

SonarSource

SonarSourceは、ソースコードの品質管理を目的としたツールで、既存のCI/CDツールと連携して高度なコード分析を提供します。

拡張機能に優れ、GitLabやBitbucketとの連携もスムーズです。

テスト自動化ツール

テスト自動化ツールは、ソフトウェアのテストプロセスを自動化し、効率的かつ迅速に品質を確保するツールです。
ここでは、DevOpsにおすすめのテスト自動化ツールを7つ紹介します。

Zephyr Squad

Zephyr Squadは、JiraやJira Service Managementとの連携が可能なテスト管理ツールです。

テストプロセスやテストの実施状況、テスト結果を可視化する機能を備え、ConfluenceやBitbucket、Jenkinsなどの外部ツールとの連携も可能です。

Zephyr Scale

Zephyr Scaleも、Jira製品と連携し、テストの進捗状況の可視化に役立つツールです。

テストの実行結果を要約するレポート作成の機能に優れているため、状況を正しく把握することで、適切な判断ができるようになります。

AWS X-Ray

AWS X-Rayは、アプリケーションが処理するリクエストに関するデータを収集できるサービスです。

トレースマップを使用することで、アプリケーションのパフォーマンスを向上させるために解決すべきボトルネックやレイテンシースパイク、その他の問題を特定できます。

mabl

mablは、AI技術を活用したテスト自動化ツールで、テスト作成の高速化とテストの属人化解消を実現します。

AIの自動修復機能により、品質の安定性を効率的に高められるのが特徴です。

Snyk

Snykは、脆弱性を継続的に検出して自動的に修正する、脆弱性管理ツールです。

圧倒的に早いスキャンスピードと誤検知の低さを誇り、開発スピードの向上とセキュリティ対策に役立ちます。

Mend SCA

Mend SCAは、OSSのセキュリティとコンプライアンス管理に特化したツールです。

OSSの脆弱性を監視し、適切に対処するのに役立ちます。単なるテスト自動化ツールではなく、セキュリティ面を強化したいプロジェクトにおすすめです。

Veracode

Veracodeは、クラウド型のアプリケーションセキュリティプラットフォームで、開発されたアプリケーションの脆弱性を特定します。

開発段階での静的診断(SAST)からリリース前の動的診断(DAST)まで、幅広いセキュリティテストを一元的に実施できるのが特徴です。

StackHawk

StackHawkは、SaaS型の動的アプリケーションセキュリティテスト(DAST)ツールです。

リリース前にアプリケーションのセキュリティ問題を迅速に検出し、修正することで、潜在的なセキュリティリスクを未然に防ぎます。

リリース(デプロイ)ツール

リリース(デプロイ)ツールは、ソフトウェアの新バージョンを自動的に本番環境へ展開するツールです。手作業によるエラーを減らし、リリースプロセスの効率化とスピードアップを実現します。

しかしDevOpsでは、ビルドからテスト、デプロイまでを自動化するGit管理ツールやCI/CDツールを導入するケースが多いため、リリース(デプロイ)ツールを単体で導入するケースは少ないかもしれません。

ここでは、DevOpsのリリース(デプロイ)工程で役立つツールとして、プロジェクト管理ツール「Jira」を紹介します。

Jira

Jira

Jira」は、アジャイル開発チーム向けのプロジェクト管理ツールで、世界中で65,000社以上の企業に採用されています。

Jiraには、GitLabやGitHub、BitbucketなどのGit管理ツールと連携できるデプロイ機能があり、タイムラインビューを通じてデプロイ情報を追跡し、どの機能がどの環境にデプロイされたかを確認することが可能です。

DevOpsに適切なツールを比較しながら選ぼう

スピーディかつ高品質なソフトウェアをリリースするには、開発チームと運用チームが密に連携するDevOpsの実現が不可欠です。
DevOpsを実現するためには、複数のツールを比較したうえで自社に最適なツールを導入し、効果的に運用することが求められます。

株式会社野村総合研究所(NRI)のasleadでは、DevOpsやDevSecOpsの実現に欠かせない、適切なツールの導入を支援しています。

ツールの選定から導入、運用・保守に至るまで一貫してサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。