ノーコード・ローコードとは?2つの違い、メリット・デメリットを解説
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aslead編集部
こんにちは。aslead編集部です。
最新ソフトウェア開発のトレンドから、AI・DXツールの効果的な活用法、企業のITガバナンスの強化、業務効率化やDX化を成功に導くソリューションまで、幅広い記事を提供しています。
企業が直面する課題の解決策として効率的なツールの活用方法を探求し、生産性の向上に繋がる実践的な情報をお届けすることを目指します。
ノーコード・ローコードは、近年急速に注目を集めている開発手法です。
従来のプログラミングの知識が不要または最小限で済むため、非エンジニアでも簡単にソフトウェアやアプリの開発ができ、DXの鍵を握っているとも言われています。
この記事では、ノーコード・ローコードの違い、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
ノーコード・ローコードがDX実現の鍵
近年、ノーコード・ローコードという開発手法が注目を集めている理由は、その大きな可能性にあります。
国全体でデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められるなか、日本では「2025年の崖」と呼ばれるIT人材不足問題が深刻化しています。プログラミングに関する専門知識を有するエンジニアが不足し、DX化を進められない企業も多いのが現状です。
経済産業省は、このままDXを実現できない場合、2025年以降に最大12兆円/年(現在の約3倍)もの経済損失が生じる可能性を示唆しています。
世界に遅れをとることなく海外市場で競合優位性を確立するには、IT人材不足を解消し、早急にDXの実現が不可欠なのです。
このようななか、非エンジニアでもアプリケーションを迅速に開発できるノーコード・ローコードは、DX実現の鍵となります。
ITに関する専門知識がなくても開発業務に携われるため、人材不足を解消し、企業のDX化を一気に後押しできるでしょう。
ノーコードとは
ノーコード開発とは、プログラミングの知識をまったく持たない非エンジニアでも、ソフトウェアやアプリケーションを開発できる手法です。
専用のプラットフォームを使用し、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で誰でも開発に携わることができます。
メリット
ノーコード開発のメリットは、以下の通りです。
- プログラミングの専門知識が必要ない
- 開発にかかるコストを削減できる
- 開発にかかる時間を削減できる
画面上で直感的に操作するだけで開発ができるため、人材の有効活用が可能です。
専門知識を有する人材の採用やエンジニアの残業時間を減らせるため、コスト削減にもつながるでしょう。
また、ノーコード開発を導入する最大のメリットは、迅速な開発が可能なことです。
プロトタイピングも容易なため、アイデアを素早く形にしてテストやフィードバックを得ることもできます。
ビジネスの変化に迅速に対応できるため、市場競争力を高めることにつながるでしょう。
デメリット
ノーコード開発のデメリットは、以下の通りです。
- 開発の自由度が低い
- プラットフォームへの依存度が高い
- 既存システムや外部サービスとの統合が難しい
- セキュリティリスクの存在
ノーコード開発では、プラットフォーム上に用意された機能をブロックのように組み合わせて開発を行うため、自由度が低いというデメリットがあります。
プラットフォームへの依存度が高いため、既存のシステムや外部サービスとの統合が難しいことがあります。
また、セキュリティリスクにも十分注意しましょう。
ローコードとは
ローコード開発とは、最小限のコーディングでソフトウェアやアプリケーションを開発する手法です。
ノーコードと比べて若干のプログラミング知識が求められるものの、初級エンジニアでも高度なカスタマイズができるため、開発効率を大幅に向上させることができます。
メリット
ローコード開発のメリットは、以下の通りです。
- スピーディーな開発が可能
- 高度なプログラミング知識は必要ない
- 開発にかかるコストを削減できる
- 拡張性・カスタマイズ性が高い
ローコード開発の場合、少量のコーディングは必要になるものの、高度なプログラミング知識は不要です。
また、目的に応じたカスタマイズや機能追加もできるため、効率的に自由度の高い開発ができるでしょう。
デメリット
ローコード開発のデメリットは、以下の通りです。
- 初級レベルのプログラミング知識が必要
- プラットフォームへの依存度が高い
- セキュリティリスクの存在
ローコード開発は、ノーコードに比べて拡張性やカスタマイズ性が高いのが魅力ですが、最小限のコーディングが必要なため、非エンジニアが完全に使いこなすのは難しいです。
また、ノーコードと同じくプラットフォームへの依存度が高いため、セキュリティリスクには注意しましょう。
ノーコード・ローコードの違いを比較
以下は、ノーコード・ローコード開発と、従来のプロコード開発の特徴をまとめた比較表です。
ノーコード開発 | ローコード開発 | プロコード開発 | |
---|---|---|---|
定義 | プログラミング不要でソフトウェア・アプリを開発する手法 | 最小限のコーディングでソフトウェア・アプリを開発する手法 | エンジニアがプログラミング言語を用いてソースコードをゼロから記述する開発手法 |
特徴 |
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柔軟性・拡張性 | 低い | 中程度 | 高い |
開発期間 | 短い | 短い | 長い |
ITスキル | 必要なし | ほぼ必要なし | 必要 |
ユーザー | 非エンジニア | 初級エンジニア | 中級・上級エンジニア |
ノーコード・ローコードは、IT人材不足を解消し、迅速で柔軟な開発を可能とするのがメリットですが、複雑なソフトウェアやアプリケーションの開発には不向きです。
また、いずれもプラットフォームへの依存度が高い傾向にあるため、DX実現に向けてノーコード・ローコード開発を取り入れる際は、どのようなツール・プラットフォームを選定すべきかを慎重に検討する必要があるでしょう。
ノーコード・ローコードツールの選び方
ノーコード・ローコード開発を行うためには、適切なツールやプラットフォームを選ぶことが重要です。
ノーコード・ローコードツールは、開発効率を大幅に向上させる一方で、選び方を間違えると逆に効率を下げる可能性もあるため注意が必要です。
ここでは、ノーコード・ローコードツールの選び方、注意点を解説します。
目的を明確にする
まずは、ノーコード・ローコードツールを導入する目的を明確にすることが大切です。
例えば、業務プロセスの自動化やデータの一元化、発注管理シートのアプリ化、プロトタイプの作成などが挙げられるでしょう。
目的を明確にすることで、必要な機能を絞り込むことができます。
機能や対応言語を確認する
次に、ツールの機能や対応言語を確認します。
例えば、ドラッグ&ドロップ機能、データベース連携、API連携、ユーザー認証機能など、必要な機能が提供されているかどうかをチェックしましょう。
ローコードツールの場合、一部ソースコードの記述が必要になるケースもあるため、エンジニアが扱いやすい言語に対応しているか、既存システムとの互換性があるかも確認する必要があります。
導入コストを確認する
ノーコード・ローコードツールの導入にかかる初期費用も重要なポイントです。
導入時にかかる費用は、必ずしも安ければ安いほど良いというわけではありません。
導入支援や運用方法のアドバイスを受けられなかったり、月々のライセンス費用が高額の場合もあるため、総合的にみて費用対効果の高いツールを選ぶことが大切です。
ランニングコストを確認する
ノーコード・ローコードツールの導入後に発生するランニングコストにも注目しましょう。
ライセンス費用はユーザー数に応じて課金されることが多く、ビジネス拡大時にコストが増大する可能性もあります。
月額または年額で発生する費用が予算内に収まるか、ツールのメンテナンスやアップデートにかかる費用がどの程度かも事前にしっかりと確認しておきましょう。
サポート体制を確認する
ローコード・ノーコードツールを選ぶときは、サポート体制についても確認しましょう。
メールや電話、チャットなどの問い合わせ方法、対応可能な時間帯、日本語でのサポートが可能かどうかも調べておくと安心です。
ローコード・ノーコードのおすすめ開発ツール
ここからは、ローコード・ノーコードのおすすめ開発ツールを2つ紹介します。
ローコード開発プラットフォーム「Mendix」
「Mendix」は、世界で23万件以上のアプリ開発実績を誇るローコード開発プラットフォームです。アプリケーションの構築、デプロイ、運用保守までをオールインワンで提供し、企業のDX推進に貢献します。
Mendixを活用すれば、部門内のExcelやメールのやり取りを自動化したり、外部発注管理シートをアプリ化してExcelと連携させたりと、現場の業務フローに適したオリジナルのアプリケーションを開発できます。
ノーコード自動テストプラットフォーム 「Autify」
「Autify」は、セットアップ不要で誰でも使用できるノーコード自動テストプラットフォームです。
ツールの操作にあたって、プログラミングの専門的な知識や複雑なコーディングは必要ありません。
テストにおける一連の流れをブラウザ操作によって記録するだけで、自動化することが可能です。
ノーコード・ローコードの活用事例
ここからは、ノーコード・ローコードの活用事例を紹介します。
上級エンジニアへの質問が75%減少
ノーコード・ローコードツールを導入すると、プログラミングの専門的な知識を持たない非エンジニアも簡単に開発業務に携われるようになります。
エンジニアの場合もゼロからコードを書く必要はないため、「上級エンジニアへの質問が75%減少した」という成果を上げた企業もあります。
コードを理解する時間が50%減少
ソースコードの記述をしないノーコードツールの場合、レガシーコードの理解は必要ありません。
また、ローコードツールの場合も、「レガシーコードの理解に費やす時間を50%減少できた」という企業があるなど、業務効率が大幅に改善されます。
付加価値を生む業務にかける時間が3倍に増加
ノーコード・ローコードツールを導入することで、アイディア、開発からアプリケーションの展開・運用・テストやデバッグといったメンテナンスまで、開発ライフサイクル全体をカバーできます。
エンジニアはより付加価値を生む業務に集中することができるため、生産性向上につながり、プロダクトの品質も向上するでしょう。
ローコード・ノーコードの導入はasleadにご相談ください
企業のDX推進に欠かせないソフトウェアやアプリケーション開発には、ローコード・ノーコードツールの導入がおすすめです。
株式会社野村総合研究所(NRI)のasleadでは、企業の業務効率化に役立つローコード・ノーコードプラットフォームを提供しております。
システム選定から運用、保守に至るまで、担当者が一貫してサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。