Snowflake vs. Amazon Redshiftを徹底比較!2026年のデータ基盤選びの正解は?

Snowflake vs. Amazon Redshiftを徹底比較!2026年のデータ基盤選びの正解は?
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aslead編集部
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こんにちは。aslead編集部です。
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データウェアハウスの導入にあたり、SnowflakeとAmazon Redshiftを比較検討している企業担当者も多いのではないでしょうか。

SnowflakeとAmazon Redshiftは、クラウドデータウェアハウスとして広く採用される一方、運用負荷やスケール方式、料金体系などに違いがあります。

この記事では、SnowflakeとAmazon Redshiftの違いを徹底比較しながら、データウェアハウスを導入するならどちらが良いのか、自社に合った選び方のポイントを分かりやすく解説します。

目次

SnowflakeとAmazon Redshiftを比較する5つの評価ポイント

SnowflakeとAmazon Redshiftを比較する5つの評価ポイント

SnowflakeとAmazon Redshiftは、どちらも高性能なデータウェアハウスですが、運用思想や料金モデル、データ活用の拡張性が異なります。

そのため、単純なスペック比較だけでは最適解を選びにくいのが実情です。

まずは、SnowflakeとAmazon Redshiftのどちらを導入するか検討するにあたり、運用開始後に差が出やすい5つの評価ポイントについて、それぞれの特徴を整理しながら解説します。

運用負荷

運用負荷は、データウェアハウスの総コストを大きく左右するポイントです。

Snowflakeは、ストレージとコンピュートを分離した設計を採用しており、インデックス管理やVACUUMのようなメンテナンス作業が不要です。統計情報やクラスタリングの概念はあるものの、基本的にはSQLを流して使う運用に寄せられているため、専門チューニングに依存しにくいでしょう。
結果として、データ基盤チームが少人数でも回しやすく、運用の属人化を抑えられます。

一方、Redshiftは近年のアップデートで運用は軽くなっているものの、パフォーマンスを安定させるには、分散キー(DISTKEY)やソートキー(SORTKEY)の考え方、ワークロード管理(WLM)など、設計段階から意識すべき要素が残ります
特に、テーブルが増えてくるほど「どのクエリがボトルネックか」「どのノードが偏っているか」を見ながら調整する場面が出やすく、運用難易度は構成次第で高くなりやすいでしょう。

ただし、AWSサービスとの親和性が高く、CloudWatchやIAM、既存の運用監視・セキュリティ設計を流用しやすい点はRedshiftの強みです。

すでにAWS運用が成熟している企業ほど、Redshiftの導入ハードルが下がります。

スケーラビリティ

データウェアハウスを利用する部門が増えるほど、同時実行数や負荷の偏りへの対応が重要になります。
BIツールによる定期クエリ、アドホック分析、ETL/ELT処理が重なると、性能劣化が顕著になりやすいからです。

Snowflakeはマルチクラスターウェアハウスを採用しているため、同時実行数が増えた場合でも、必要に応じて計算リソースを自動で増やし、処理を分散できます
さらに、用途別にウェアハウスを分けて干渉を避ける設計がしやすく、混雑時でもクエリ性能を維持しやすいでしょう。
スケールアップ・スケールアウトを運用で吸収しやすい点が、Snowflakeの評価が高い理由のひとつです。

Redshiftも、同時実行スケーリングやRA3ノード、Redshift Serverlessなどの選択肢があり、スケール自体は可能です。ただし実務では、ワークロードが複雑になるほど「どの機能を使うか」「どの構成にするか」の判断が難しくなり、最適化には一定の専門知識が必要になります。
Snowflakeと比べると、スケールに伴う性能チューニングが運用に残りやすい点は押さえておきたいポイントです。

データシェアリング

近年は、社内利用だけでなく、グループ会社や取引先、外部パートナーとのデータ共有ニーズも高まっています。
「同じデータを別組織が参照する」「取引先に分析用データだけ渡す」「共同でダッシュボードを運用する」といったケースも増えているのではないでしょうか。

Snowflakeには、データをコピーすることなく参照権限だけを付与できる、セキュアなデータシェアリング機能が標準で備わっています
共有側はビューやスキーマ単位でアクセス範囲を制御でき、受け手は自分の環境でデータを参照する形になるため、データ受け渡しにありがちな二重管理や更新遅延などのトラブルを避けることが可能です。
共有のために相手のネットワーク設計を細かく合わせる必要が少なく、外部組織との連携を実務レベルで進めやすいでしょう。

一方のRedshiftも、Amazon Redshift Data SharingやAWS Lake Formationを組み合わせることで、複数のAWSアカウント間でのデータ共有が可能です。
ただし、共有対象がAWS上で統一されていることが前提になりやすく、アカウント設計・リージョン設計・IAM・VPCなどを事前に整える必要があります
相手方のAWS環境の設計や運用方針に依存するため、外部組織に広くデータ共有する用途では、Snowflakeより柔軟性が低いといえるでしょう。

コスト構造

SnowflakeとRedshiftでは、料金モデルの考え方が大きく異なります。
そのため、月額料金だけで判断しないように注意しましょう。

Snowflakeは、ストレージとコンピュート(クレジット)の従量課金が基本であり、「使った分だけ支払う」モデルです
ウェアハウスは必要な時に起動して、不要な時は停止できるため、稼働時間を管理できればコスト最適化がしやすい設計になっています。
ただし、複数チームが自由にウェアハウスを起動する運用にすると、クレジット消費が増えやすく、想定以上に請求が膨らむため注意が必要です。

Redshiftも従量課金が基本ですが、リザーブドインスタンス(リザーブドノード)を利用すれば、コストをある程度固定化できます。
長期運用を前提に予算をブレさせたくない企業にとっては、コストを予測しやすい点が魅力です。

また、RedshiftはAWSの割引プログラムや他サービスとの費用最適化とセットで考えやすく、すでにAWSコスト管理の枠組みがある企業ほどメリットが出やすいでしょう。

半構造化データ

分析対象がJSONなどの半構造化データに広がるにつれて、取り回しのしやすさも重要になります。

Snowflakeは、JSONやAvro、Parquetなどの半構造化データをVARIANT型として取り込み、SQLで柔軟に参照できる仕組みが整っています。スキーマを後から整える運用(スキーマオンリード)とも相性が良く、初期のデータ整備コストを抑えながら分析を始められるでしょう。
そのため、データ活用のスピードを優先したい企業や、ログ分析・プロダクト分析を重視する企業ではSnowflakeが選ばれやすい傾向があります。

Redshiftも、SUPER型やRedshift Spectrumを通じて半構造化データを扱えますが、性能を出すには設計面の工夫が必要になることがあります。
特に、半構造化データを大量に扱う場合は、どこまでをRedshift内のテーブルに持つか、S3側に置いてSpectrumで参照するかといった判断が必要になり、運用設計の難易度はSnowflakeより上がりやすいです。

Snowflake vs. Amazon Redshift、どちらを選ぶべき?

Snowflake-vs.-Amazon-Redshift、どちらを選ぶべき?

SnowflakeとAmazon Redshiftにはそれぞれ異なる強みがあるため、導入を検討する際は自社が何を優先するかを明確にすることが重要です。

どちらが優れているかを一概に決めるのは難しく、運用体制や利用者数、扱うデータの性質や予算管理の方針によって、ベストな選択が変わります。

続いては、SnowflakeとRedshiftのどちらを選ぶべきか、実務上の判断軸を分かりやすく解説します。

開発スピード重視ならSnowflake

短期間で分析基盤を立ち上げ、早い段階で成果を出したい企業には、運用負荷が軽いSnowflakeが向いています。

Snowflakeは「ニアゼロメンテナンス」を掲げており、従来のデータウェアハウスで負担になりやすかったインデックス設計や統計情報の管理、定期的なメンテナンス作業を極力減らす思想で設計されています。

そのため、専門的なDBチューニングに時間を割かなくても、一定のパフォーマンスを出しやすい点が特徴です。

さらに、ストレージとコンピュートを分離しているため、ETL/ELT処理、BIダッシュボード、データサイエンス用途など、目的別にウェアハウスを分けて運用できます。
特定の処理が重くなっても他の利用者に影響しにくく、社内利用者が増えた場合でもスムーズに拡張しやすいのがメリットです。

また、データ活用をこれから拡大したい企業や、将来的に利用者が増えることが見込まれる組織では、スケールのしやすさや同時実行性の高さも大きな強みとなるでしょう。

AWSエコシステム内でのコスト固定ならRedshift

すでにAWSを中心にシステムを構築している企業では、RedshiftのAWSサービスとの統合性の高さがメリットになります。

例えば、S3に蓄積したデータをRedshift Spectrumで参照したり、GlueやDMSを用いてETL/ELT処理を進めたり、CloudWatchで監視したりと、AWS内の標準サービスだけでデータ基盤を構築することも可能です。

特に、IAMやVPCを含むセキュリティ設計をAWSで統一している企業では、既存の運用ルールや監視体制を活かせるため、導入のハードルが低くなるでしょう。

料金は従量課金が基本ですが、1年または3年の長期契約でリザーブドインスタンス(リザーブドノード)を活用すれば、コストを固定化しやすい傾向があります。

Snowflakeは使い方次第でコストが変動しやすいため、「月次予算をブレさせたくない」「稟議上、固定費に寄せたい」という組織にとっては、Redshiftの方が管理しやすいケースもあります。

しかし、「AWSの決済フローに統一したい」「AWSの利用費割引プログラム(EDPなど)の枠を消化したい」という理由だけでRedshiftを選ぶ必要はありません。後述する調達手法を活用すれば、AWSの支払い枠組みの中でSnowflakeを利用することが十分に可能です。

【NRIの支援事例】移行の決め手となったポイント

どのデータウェアハウスを採用するかの選定では、単純な機能比較よりも、運用現場の課題や組織の体制が決め手になるケースが多いです。

多くの企業のデータ分析基盤の構築・移行を支援してきた株式会社野村総合研究所(NRI)のasleadでは、ツールの性能よりも、運用工数やスケール時のコスト負担、データ共有要件などが判断の分かれ目になると捉えています。

移行の決め手になりやすいポイントとしては、次のような論点が挙げられます。

  • 運用チームがどこまでチューニングを担えるのか
  • 同時実行が増えたときに性能を維持できるか
  • 外部パートナーやグループ会社とデータ共有する可能性があるか
  • コストを従量課金で最適化するのか、固定化するのか

SnowflakeとRedshiftの比較で重要なのは、単なるスペックではなく、自社の運用体制と将来のデータ活用方針に合うかどうかです

asleadでは、このような前提条件を整理したうえで、企業ごとの課題やロードマップに応じた最適な選択肢を提案しています。

Snowflake vs. Amazon Redshiftは「エンジニア工数」と「データ特性」で決める

Snowflake vs. Amazon Redshiftは「エンジニア工数」と「データ特性」で決める

データウェアハウスを選ぶ際は、機能比較だけで判断せず、組織の運用体力やデータ活用のスピード感、コストの許容範囲まで含めて総合的に検討することが重要です。
特にSnowflakeとRedshiftの比較では、運用・チューニングに割けるエンジニア工数と、扱うデータが構造化中心か、ログなどの半構造化データ中心かで、最適な選択肢が大きく変わります。

Snowflakeは、データ統合から加工・分析までを一つのプラットフォームで完結しやすく、マルチクラウド環境にまたがるデータも柔軟に扱える点が強みです。

一方、RedshiftはAWSエコシステムとの統合性が高く、S3やGlue、DMSなどと組み合わせることで、AWS内で完結したデータ基盤を構築しやすいという特徴があります。

asleadでは、Snowflakeの特性を最大限に引き出し、社内外に散在するデータから新たな価値を生み出すデータ基盤づくりを伴走型で支援しています。
既存環境との統合や高度なデータ連携、活用まで一貫してサポートいたします。

さらに、NRIのasleadではAWS Marketplaceの「CPPO(チャネルパートナープライベートオファー)」を活用したSnowflakeの導入支援が可能です。 これにより、「コストの支払先はAWSに一本化(既存のディスカウント枠の適用も可能)しつつ、データ基盤としては運用負荷の低いSnowflakeを利用する」という、インフラと運用両面の”いいとこ取り”が実現します。

「Redshiftの運用負荷に課題がある」「安全かつ迅速に外部とデータ共有したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。