Columnコラム

エンタープライズサーチとは?
主な機能、メリット・デメリットを
分かりやすく解説

2023年01月27日

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企業内検索エンジンである「エンタープライズサーチ」は、業務効率化はもちろん、ナレッジ共有の観点からも注目を集めています。
今回は、エンタープライズサーチとは何か、主な機能やメリット・デメリット、導入のポイントについて分かりやすく解説します。 

エンタープライズサーチとは

エンタープライズサーチとは、企業内で管理するすべての情報を横断的に一括で検索できるシステムのことです。

企業内に大量の情報が蓄積されているにもかかわらず、「必要なファイルがどこにあるかわからない」「フォルダ階層が複雑で探すのに時間がかかる」などの理由から、情報をうまく活用できていないケースは少なくありません。

エンタープライズサーチでは、インターネットの検索エンジンのように一つのシステムで検索するだけで、社内に複数あるファイルサーバーや業務システムに散在したデータのなかから、誰でも簡単に欲しい情報を探し出すことができます。
これまで情報探しにかかっていた時間を大幅に削減できるため、業務効率化や生産性向上が期待できるでしょう。

エンタープライズサーチの市場規模が拡大する理由

エンタープライズサーチは、業務効率化だけではなく、ノウハウの継承やナレッジ共有にも有効なソリューションです。

一昔前の日本では、業務ごとに有識者を置く担当者制が主流とされていて、業務は属人化されやすい傾向にありました。
しかし、近年では組織力を重視し、担当者制ではなくチーム制をとる企業が増えているため、ナレッジ共有の需要度が高まっているのです。

また、新型コロナウイルス感染症の流行によるテレワークの普及も、エンタープライズサーチの市場規模拡大を後押ししています。
コロナ禍では、同じチームメンバーであってもリモートでの共同作業を行う必要があり、新入社員や新規メンバーに対して、ノウハウの引継ぎを口頭で行うことが難しいという課題がありました。
そのため、業務手順書や作業マニュアルを作成し、画像や文章でノウハウを継承する環境づくりが必要になったのです。

ほかにも、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の流れを受けて、ペーパーレス化・デジタル化に取り組む企業も増えています。

このような背景から、企業内検索エンジンのニーズはここ数年で一気に増加し、市場規模が拡大しているのです。

エンタープライズサーチの主な機能

社内検索エンジンというと、イントラネットや社内ポータルのようなイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、エンタープライズサーチはイントラネットや社内ポータルのように、ツールに合わせてファイル形式を変更したり、保存場所を一つにまとめたりする必要はありません。
複数のファイルサーバーや業務システムを横断しながら検索できるという点で、従来の情報共有ツールとは大きく異なると言えるでしょう。

また、エンタープライズサーチはナレッジ共有も目的としているため、データの可視化や分析機能も充実しています。 
ここからは、エンタープライズサーチの主な機能を紹介します。 

検索機能

エンタープライズサーチは、一つのシステムで多様な検索が可能です。 

①完全一致検索

指定した通りの語順で検索をします。
必要な情報のファイル名や資料名が明確な場合は、完全一致検索を使うことで検索時間を短縮できます。 

②論理演算を用いた検索

AND、OR、NOTのような条件に基づいて検索をします。
複数のキーワードを組み合わせることで、検索範囲の幅を広げることができます。 

③ワイルドカードを用いた検索

ワイルドカードや正規表現を用いて検索をします。
正確なスペルが思い出せないときでも必要な情報にたどり着くことが可能です。

④類義語検索・あいまい検索

指定したキーワードと単語のスペルが類似した情報を検索します。
キーワードの一部分しか思い出せないときや、複数の情報を抽出したいときに便利です。 

⑤複合検索

論理演算やワイルドカードなどを組み合わせた検索も可能です。 

データ分析機能

エンタープライズサーチのなかには、データを可視化する分析機能が備わったシステムもあります。
例えば、Elastic製品に含まれるKibanaというツールを用いることで、ヒストグラムや線グラフ、円グラフ、マップなどをリアルタイムに作成することが可能です。 

アクセス制御機能

社内情報のなかには機密文書や不特定多数の社員に見られては困るようなデータも存在します。
エンタープライズサーチには、アクセス制限機能が備わっているのが一般的です。
管理者がアクセス制限設定を行うことで、範囲を限定したうえで情報共有を行うことができます。 

エンタープライズサーチ導入するメリット

エンタープライズサーチを導入することで、以下のようなメリットを得ることができます。 

作業時間を短縮できる

エンタープライズサーチを導入すると、社内にある複数のファイルサーバーや業務システムを横断した検索が可能です。
一つのシステムで検索するだけで必要な情報を探すことができるため、データや資料収集が容易になり、作業時間の短縮につながります。 

ナレッジ共有できる

ナレッジ共有は、エンタープライズサーチを導入する主要な目的の一つです。
「過去に○○の資料があったはずなのに、保管場所が分からない」「過去のデータを参照したいけれど、どこにあるか分からない」という状態では、ノウハウの継承やナレッジ共有をスムーズに行うことができません。

エンタープライズサーチは、担当者に頼ることなく誰でも自分で検索することで、ナレッジ共有を容易にする仕組みを目指しています。
そのため、インターネットの検索エンジンとは異なり、「○○プロジェクトで作成した資料を参照したい」「○年前に作成されたパワーポイント資料を探したい」など、より具体的な絞り込みが可能です。 
また、必要な情報を瞬時に見つけられるようになることで、タイムリーな情報発信が可能になるため、組織の活性化にも役立ちます。 

セキュリティ対策もできる

エンタープライズサーチはアクセス権設定ができるため、機密情報や財務データなど、重要なファイル、資料の保管も可能です。
また、システムを利用する際の認証機能によって外部からのアクセスを制限し、情報漏洩リスクも軽減しています。 

エンタープライズサーチにデメリットはある?

エンタープライズサーチを導入することで、業務効率化や生産性向上、ナレッジ共有ができるなどのメリットがあります。
これまで情報探しにかかっていた時間を短縮できるため、作業時間を大幅に減らすことができるでしょう。

しかし、その一方で、システムを導入するにあたってはタグ付けや検索キーワードの設定といった社内作業も必要になることもあります。
企業内に蓄積された情報量が多ければ多いほど、導入するまでに時間がかかる可能性が高いでしょう。

エンタープライズサーチを効率良く導入し、スムーズに社内に浸透させるためには、どのようなシステムを選ぶかが非常に重要です。
企業内情報管理の問題点を把握したうえで、細かな絞り込みや条件検索に対応したシステム、シンプルなUIで操作性に優れたシステムを選ぶのはもちろん、導入から運用までを総合的にサポートするソリューションの活用がおすすめです。

エンタープライズサーチの失敗を防ぐ導入のポイント

エンタープライズサーチの導入には、時間だけではなく一定の費用もかかります。
せっかく導入したのに、思ったような効果が出ないといった状態は避けなければいけません。

そこで続いては、エンタープライズサーチ導入で失敗しないために、押さえておきたい4つのポイントを解説します。 

社内のニーズを把握する

「導入したけれど、効果が出ているか分からない」といった状態を避けるために、まずは導入前の状況を把握しておくことが重要です。
例えば「目的のファイルを探すのに5分以上かかる」、「ファイルの場所を誰かに聞く機会が多い」など、どのようなニーズがあるのかをヒアリングし、導入後の効果についてはアンケート等で確認しましょう。
「新しい情報にアクセスしやすくなり、より効率的に業務を進められた」「手戻りの発生を防げた」など行動の変化も聞くことで、導入効果の見極めがしやすくなります。 

既存システムと連携させる

エンタープライズサーチのメリットは、ファイルサーバーや業務システムなど、既存のシステムを横断的に検索できることです。
そのため、既存システムの仕組みは活かしたうえで、ソリューションを構築するのがベストだと言えます。
導入するシステムによっては、検索対象にできるファイルサーバーや、連携可能な権限管理システムに制約がある場合もあるため、自社の環境や既存システムに対応できるかどうかは、事前に確認しておくことが重要です。 

カスタマイズが大事

エンタープライズサーチを社内にしっかりと浸透させるには、自社の業務に合わせたカスタマイズが必要です。
細かな権限管理はもちろん、専門用語での絞り込みや画面の使いやすさなど、どこまでカスタマイズができるかも確認しておきましょう。
導入するシステムによっては、カスタマイズができなかったり、別途高額な費用がかかったりする場合もあるので注意が必要です。 

スモールスタートする

エンタープライズサーチを導入しても、期待した成果がうまく出ないケースもあります。
とはいえ、導入してみなければ、実際の効果は分かりません。
そのため、大規模導入だけでなく、スモールスタートが可能なソリューションを選ぶのがおすすめです。
自社の環境やニーズにマッチするかどうかを判断するためにも、いきなり全体導入を目指すのではなく、まずは小規模で試し、少しずつ範囲を広げていくほうが良いでしょう。

エンタープライズサーチの導入・活用事例

ここからは、株式会社野村総合研究所(NRI)が実際に自社内で導入したエンタープライズサーチの活用事例を紹介します。 

導入の背景

エンタープライズサーチを導入した証券ソリューション事業本部は、約70のグループで活動しています。
全グループで長期間にわたり保存されてきたドキュメントの総量は約20TB、ファイル数にすると約1,000万という量になっていました。
しかし、情報が暗黙知化されていたため「ファイルはどこかにあるけれど、すぐには見つからない」という状況に陥っていました。
この問題を解決するために、すでに利用していた情報共有基盤である「Confluence」と連携する形で、 NRIが提供するエンタープライズサーチソリューション「aslead Search」を導入しました。

金融系システムを手がけるため厳格な権限制御が必要でしたが、既存の権限情報を取り込むことで対応することができました。 

金融系システムを手がけるため厳格な権限制御が必要でしたが、既存の権限情報を取り込むことで対応することができました。 

導入の流れ

エンタープライズサーチの導入は、まず一部のチームでPoCを実施しました。
システム導入後に「ファイルの保存場所を知らないメンバーでも検索で簡単にたどり着けるか」という観点から検証した結果、 生産性向上の効果を確認できたため、主要ファイルサーバー群およびConfluenceを対象に全文検索を展開しました。
さらにエンタープライズサーチ利用が浸透するように、「すでに利用が定着していたConfluenceのホーム画面に分かりやすい導線を作る」、「活用Tipsを継続的に発信する」などの取り組みを行っています。 

導入後の効果

エンタープライズサーチを導入したことで、NRIでは1検索あたり平均3分の生産性向上を実現しました。

エンタープライズサーチを導入したことで、NRIでは1検索あたり平均3分の生産性向上を実現しました。社内の利用者からも「資料を探しやすくなった」と好評です。

また、エンタープライズサーチ導入によって社員一人ひとりの行動が変化したことも、大きな効果として挙げられます。
知りたい情報や必要なデータがあれば、「まずは検索してみる」という社員が増え、生産性向上にも大きく貢献しています。

これにより、コロナ禍でテレワークが増え、「ほかのメンバーへ気軽にファイルの場所を聞けない」という状況下でも、業務効率を落とさず維持することができました。

エンタープライズサーチソリューションに関するお問い合わせ

NRIでは長年にわたってOSSを活用したソリューションの導入・運用を手がけており、エンタープライズサーチについても自社導入を含めた大規模な導入・運用実績があります。

権限管理やファイルサーバー、各種システムとの連携、画面修正などのカスタマイズ、導入・運用に関する内容だけではなく、利用を定着させるためのノウハウ生かして社内展開や利用者普及に向けたサポートまでトータルでのサポートを行っています。

「aslead Search」ではwikiを中心とするナレッジ共有基盤「Confluence」と連携し、情報の共有から検索まで必要に応じて環境を構築します。
スモールスタートで始める場合に、コストを抑えて導入できる点もメリットです。

aslead Searchの詳細は、こちらをご覧ください。

https://aslead.nri.co.jp/solution/aslead_search.html

エンタープライズサーチ導入を検討されている方は、お問い合わせフォームまたはメールにてお気軽にご相談ください。

Elasticsearchの詳細に関しては、製品ページをご覧ください

Elasticsearch製品ページはこちら

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