Case導入事例

Miro(ミロ)をリカレント教育講座 に活用!
【広島大学 AI・データイノベーション教育センター様】

2022年7月7日

ご相談・無料お見積り

ホワイトボードMiro(ミロ)の無限大に広がるオンライン上のキャンパスは、これまで模造紙や付箋紙が使われていた教育分野、人材育成を目的としたワークショップにおいても、その可能性を広げるツールとして活用されています。
今回は、Miroをリカレント教育講座に導入した事例として、広島大学・AI・データイノベーション教育センターの野村典文教授にお話をうかがいました。

AI・データイノベーション教育センターとは

まずは、AI・データイノベーション教育センターについて教えていただけますか?

AI・データイノベーション教育センターは、AI(人工知能)・DS(データサイエンス)・ICT(情報通信技術)に関する教育の開発と普及、企業との連携による研究力の強化を推進するために、令和2年に設置されました。
企業・自治体の保有するビッグデータを用いた共同研究の推進、さらにデジタル推進人材の育成に向けて、広島県はもちろん中国地区全体の高等教育におけるデジタルリテラシーの向上や企業との連携による社会人リカレント教育の普及にも努めています。

リカレント教育講座にMiro(ミロ)を導入した背景

今回実施された社会人リカレント教育講座の内容を教えていただけますか?

今回のリカレント教育講座は、経済産業省が主体となって推進する課題解決型AI人材育成プログラム「AI Quest」事業として、広島大学AI・データイノベーション教育センターが広島県および中国地区全体を対象に実施したものです。
社会人向けのリカレント教育講座として、「データサイエンス」「時系列データ分析」「マーケティング」などをテーマに、1回約2時間の講座を合計8回行いました。
具体的な講座の内容としては、経済産業省から提供を受けたサンプル企業の売上データ、マーケットデータに基づいて分析を行い、今後どの製品がどの程度売上を伸ばしていけるのかという売上予測や、なぜ売上が伸びないのか、どうすれば伸ばせるのかといった課題解決方法を議論するというものです。
今回のリカレント教育講座には合計30名、住んでいる地域も所属する企業も異なる20代~50代の社会人と、大学4年生や大学院生も参加しています。

今回のリカレント教育講座にMiroを導入しようと考えたのはなぜですか?

今回のリカレント教育講座は、すべてオンラインで実施しました。
コロナ禍という理由ももちろんありましたが、広島県内といっても東と西ではクルマ移動で数時間の距離がありますし、山口県や鳥取県から毎週講座を受けに広島大学までやって来るとなると、それが可能な参加者は非常に限られてしまいます。
オンラインであれば時間を有効に使うことができるため、社会人向けのリカレント教育講座は今後もこのスタイルがベストなのではないかと、今回実際にやってみてそういう感想を持ちました。

オンラインのリカレント教育講座を開催するにあたって、受講者に対して「Miro」「ZOOM」「Slack」の3つのツールのアカウントを共有しました。
リカレント教育は、専門的かつより実践的である必要があるため、多くの企業が導入しているこれら3つのツールをどう活用するかも学習の一つになると考えました。
また、特にMiroを選んだ理由としては、以下の点が挙げられます。

  • ・ 無限に広がるホワイトボード
  • ・ 同時にコラボレーションできる
  • ・ 分析や議論した内容・経緯をそのまま保存できる
  • ・ 発表用のスライドを作成しやすい

これまでの教育講座やワークショップでは、リアルのホワイトボードや模造紙、付箋紙などを使って、そこに手書きで書き込んでいくスタイルが一般的でした。
しかしそれだと、ワークの結果は毎回ホワイトボードや模造紙を写真に撮って保存するしかなく、最終的に発表用のパワーポイント資料などを作る場合も、その写真を貼り付けて説明するというケースが見られていました。
しかし、Miroであればホワイトボードの情報をそのまま保存することができます。
スライド機能を使って発表資料にまとめることも簡単にできるため、非常に効率の良いワークショップが実施できたと思っています。
また、ZOOMとSlackも使用しましたが、最終的にはZOOMは音声のみの使用、Slackはあまり使わなくなりました。
ZOOMにも画面共有機能はありますが、それだとみんなの意見を誰か一人がまとめて書き込むというスタイルになるため、あまり良い方法とは言えません。
頭で考えた意見は口頭で発表するだけではなく、文章で相手に伝えることも必要です。チームのメンバーそれぞれが自分の意見をMiroに書き込むことは、言語化する力を養うことにつながります。
また、Slackはチャットツールとして導入しましたが、Miroにチャット機能があるため、そちらを使うほうが、効率が良かったようです。
Miroのチャット履歴を見ると、受講者たちの自主学習の様子、コミュニケーションの様子がよく分かりました。

リカレント教育講座の流れとMiro(ミロ)の使い方

リカレント教育講座では、Miroを実際どのように活用したのでしょうか?

今回のリカレント教育講座は、参加者30名を6名ずつ5つのチームに分け、それぞれのチームに対してサンプル企業の売上データとマーケットデータ、Miroのホワイトボードを1枚ずつ渡しました。
時系列データ分析による課題解決がテーマです。
リカレント教育講座の主な流れは、以下の通りです。

      
  • 時系列データ分析とは何か、などの講義
  •   
  • サンプルデータの分析、グラフ等による可視化
  •   
  • チーム学習(どんな時期に何が売れているのか、企業の課題は何か、課題解決方法などの議論)
  •   
  • チーム学習結果の発表
  •   
  • 経営者層に向けたプレゼンテーション資料の作成

使用する分析ツールは、Excel(エクセル)、R(アール)言語、Python(パイソン)などからチームごとに選定しました。
分析ツールを使って分析をした結果はMiroに貼り付けることができるので、講座の最後にはMiroを使ってチームごとに発表を行います。
また、最終的には意思決定をする経営者層に対してプレゼンテーション資料を作成するというのが、講座の一連の流れです。

一方で、今回のリカレント教育講座は、自主学習も重要なプログラムの一つとなっており、講座終了から次回の講座までの期間に、チームごとの自主学習を行っています。
自主学習でもMiroを活用して議論の過程を議事録として残すようにしていました。

リカレント教育講座にMiro(ミロ)を導入して良かったこと

リカレント教育講座にMiro(ミロ)を導入してみて、実際どうでしたか?

講座の受講者のなかにはMiroを初めて使う人もいましたが、最初に基本的な使い方の説明をしただけで、あとは自分たちで使い方を調べて使いこなしていました。
今回は受講者を5つのチームに分けたため、同じサンプルデータを使った分析をしても、やはりデータ分析に精通している人がいるかいないか等によって、チームごとの結果に違いがあらわれます。
そこで、Miroのホワイトボードはチームごとに分けていましたが、講座では毎回必ずMiroのボードを他チームに共有しながら発表をすること、そして他チームのボードを覗いても良いというルールにしました。

Miroのホワイトボードはチームごとに分けていました
分析や議論の過程がしっかりと残されている

このように、各チームのボードには、分析や議論の過程がしっかりと残されているため、分析結果に違いが出たときも、他のチームのボードと自分のチームのボードを比較することで、なぜ結果が違うのか、どの過程で違いがあらわれたのかなどを考えることができます。
他チームの良い点を取り入れながら改善していくという点でも、学びにつながったのではないかと考えています。
また、今回リカレント教育講座にMiroを導入してみたことで気づいたのは、これまであまり積極的に発言をするタイプではなかった学生や、どちらかというと大人しいタイプの受講者が、積極的に意見を出していたという点です。
これまでの模造紙と付箋紙を使ったワークショップでは、積極的な人とそうでない人に差が生まれ、どうしても取り残される人が出てきていました。
引っ込み思案で大人しい人は、意見を出さないまま研修が終わってしまうということも珍しいことではなかったです。
しかし、Miroのホワイトボードは無限大です。チームメンバーが積極的に意見を交わすスペース以外に、個人的なアイデアを貯めておくスペースを作ることもできるのです。
口に出して発言することが苦手な人でも、Miroなら自分の考えを整理して発信しやすいようで、普段はあまり発言をしない人が積極的に意見を出している姿が見られたのは、新たな発見だったと思います。

大学生向けの授業でもMiro(ミロ)を活用していきたい

今後Miroをどのように活用していきたいですか?

オンラインで実施するリカレント教育講座や授業はもちろんですが、今後は集合研修でもMiroを活用することを計画しています。
集合研修にもMiroを取り入れることで、分析の結果だけではなく議論の過程もデータとして保存することができるのは、特にデータサイエンスやデータ分析においては大きな進化になるでしょう。
また、Miroを使うことで机を並べて模造紙を広げる必要はなくなり、PCやタブレットがあれば開催できるようになります。
デジタルホワイトボードなどにMiroの画面を表示しながら発表をすることもできるため、完全電子化できると考えています。
集合研修だけではなく、ハイブリッドでもオンラインでも、同じクオリティで開催することができ、メンバー同士がMiroを通じてコミュニケーションを取り合ったり、海外に居るメンバーとの議論も容易にできるため、教育の幅をどんどん広げていけるツールになるのではないでしょうか。

大学・大学院の教育とMiro(ミロ)の相性は良い

教育分野におけるMiroの可能性について教えてください。

Miroは教育分野、特に大学・大学院教育とはとても相性が良いと思います。
実際、広島大学内の先生たちを見ても、個人的にMiroを使っている人は多いですよ。今後は大学のゼミや大学院などでもMiroを導入するケースは増えていくでしょう。

大学の授業についても、これまでの「講義を聞く」という形式ではなく、現在は「自分たちで考える」という形式で行われることが増えています。
自分で調べて考え、それを言語化して伝えるということは、社会に出てからより実践的に役立つスキルとなり、課題解決能力を養うことにつながります。
先生が1~10まで教えるのではなく、先生は学生に対して課題やテーマを与えるだけ。それに対して学生が自分で調べたり考えたりした結果を発表し、それに対して先生がフィードバックするという、「反転学習」が今後の主流になっていくでしょう。

課題を解決するために「自分で考える」「議論しながらアイデアを出す」というときに、Miroは非常に役立つツールです。
Miroにはたくさんのテンプレートがありますよね。マーケット分析では「ビジネスモデルキャンバス」というテンプレートをよく使いますが、自分で作成したテンプレートを登録することもあります。
若い世代のほうがMiroの使い方をどんどん開拓していくでしょうし、フラットな組織のほうがMiroの良さが活かされるので、大学では積極的にMiroを導入していくべきだと個人的には思っています。
個々の学生が自由にMiroを使い、Miroを通じてコミュニケーションを取り合ったり、お互いに教え合って学びを深めていくことで、Miroのボードが一つの教室のような、そういう空間になっていく可能性も十分あるのではないかと思います。

また、大学や大学院生の間にMiroに慣れておくと、社会人になって企業に入ってからもスムーズに使うことができるでしょう。
Miroでフラットなコミュニケーションを取り合うことに慣れた学生が社会人になっていくことで、ヒエラルキーにとらわれないフラットな体制の企業であったり、組織というものが増えていくのかもしれません。



今回お話を聞かせてくださったのは、広島大学・AI・データイノベーション教育センターの野村典文教授です。ありがとうございました。

広島大学・AI・データイノベーション教育センターの野村典文教授
野村 典文(のむら のりふみ)様
  • AI・データイノベーション教育研究センター 連携部門 特任教授
  • 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 広域・社会インフラ事業グループエグゼクティブ・プロデューサ

【略歴】

  • 1983 年 東京理科大学理工学部電気工学科卒業
  • 2015 年 南山大学大学院数理情報研究科数理情報専攻博士後期課程修了 博士(数理情報学)

 日立製作所、野村総合研究所を経て、2003 年に伊藤忠テクノソリューションズ株式会社に入社し、システムコンサルティングに従事。主にIT 戦略、システム企画、要求分析などの超上流を担当し現在に至る。近年は、AI/ データサイエンスを活用したサービス(ビジネス)デザイン、DX 推進に従事。2020 年3 月より、広島大学学術・社会連携室特任教授を兼務し、産学連携による教育プログラム開発及びAI 推進に携わる。

【専門分野】

  • ソフトウエア工学、要求工学、デザイン思考を活用したサービスデザイン、データサイエンス分野(AI/機械学習)の戦略立案

【専門領域】

  • 製造業、電力・エネルギー、流通業、公共・自治体

【他の活動】

  • (独)情報処理推進機構(経済産業省)DX 推進WG 委員、JISA 要求工学WG 委員、早稲田大学非常勤講師、新潟大学非常勤講師、青山学院大学非常勤講師、早稲田大学グローバルソフトウェア研究所招聘研究員

Miroの詳細に関しては、代理店ページをご覧ください

Miro代理店ページはこちら

お問い合わせ

Miro に関するご相談は、下記よりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム ※個人情報は、お問い合わせ対応に利用致します。
お問い合わせ